「以下」と「未満」の違いとは?対義語や不等号での覚え方も解説

「以下」と「未満」の違いそのものは小さなものですが、結果的に思わぬ不利益を被ってしまったり得られたはずのメリットを棒に振ったりすることがあります。この記事では「以下」と「未満」の違いについて、対義語や不等号での覚え方のほか、具体例を挙げながらわかりやすく解説しています。



「以下」と「未満」の違いとは?

「以下」と「未満」の違いは「そのものを含むか含まないか」

「〇以下」と「〇未満」の違いは、〇を含むかどうかにあります。〇には規準となる数値などを表す名詞が入り、たとえば千円以下という場合には千円を含みますが、千円未満という場合には千円を含まず999円以下という意味になるのです。

イメージしやすい例として「未成年」を挙げることができます。まだ成年(満20歳)に達していないという意味で、「お酒は二十歳になってから」という注意書きからもわかるように、「未成年」に20歳は含まれません。

「未満」は「それに満たない」ことを意味する

「未」という文字は「いまだし」と読み、「まだである」ということを表します。したがって「〇未満」は「まだ〇に満ちていない」という意味となり、〇は含まれません。

たとえば、普通自動車運転免許の取得は18歳未満だと不可となっています。つまり18歳の誕生日を迎えなければ自動車免許を取得できないのです。

「以下」は「ある到達点まで」という意味

「以」は訓読みで「以(もっ)て」と読み、「これを以て終了いたします」というようにある地点や時点を示す意味合いがあります。

「〇以下」は「〇まで」ということを表し、「60点以下は不合格」というテストの場合「60点という到達点までが不合格」となり、合格するには最低61点を獲得しなければなりません。また「小学生以下は無料」という場合は、小学生は無料となります。

ただし「以下」には「~より下」という意味も

「以下」が数値に対して使われるときは、その数値と同じものを含んでいます。しかし「以下」を使っていても、対象を含まない場合もあるのです。

たとえば「想定以下の結果」といった場合、想定と同程度ではなく想定を下回っていたことを表しています。似た言葉である「以外」でも「学生以外入室禁止」という場合、「学生以外」が学生を含んでいると学生も入室できなくなってしまいます。

「以下」と「未満」の対義語

「以下」の対義語は「以上」

「以下」の対義語は「以上」です。「以下」と同様にある地点や時点と含んだ範囲を示し、「〇から」という意味合いになります。

ネットショップで買い物をしたとき「1万円以上のお買い上げで送料無料」とあれば、9,999円の買い物だと送料が必要となりますが、あと1円以上の買い物をすれば送料は不要となるのです。

「未満」の対義語は「超え」

「未満」の対義語は、「超え」もしくは「超過」です。「〇を超え」「〇を超過」はいずれも〇より多い・大きいという意味合いで、〇を含みません。

ATMの出入金などで「50万円を超える額はお取り扱いできません」という場合、49万9,999円が対応可能な最大の金額となります。

一対で用いられる「以上」と「未満」

統計などでサンプルを区分する際によく見られるように、「以上」と「未満」は一対で用いられます。たとえば年齢ごとの消費支出を表すような場合、「30歳以上40歳未満・40歳以上50歳未満」というように区切ると、サンプルが重複することはありません。

なお、「超え」と「以下」も一対で用いることができ、建築関係では「高さが45mを超え60m以下の建築物」というように用いられます。

「以下」と「未満」の使い分けのポイントと不等号での覚え方

「以下」と「未満」の使い分けのポイントは「以」という文字

「以下」「未満」「以上」「超え」を使い分けるポイントは、「以」という文字です。「〇以下」「〇以上」のように「以」という文字が使われている場合は、〇が含まれます。

一方「〇未満」「〇超え」のように「以」という文字が使われていない場合は、〇が含まれません。このように覚えておけば、混乱することなく的確に使い分けができるでしょう。

「A以上B未満」は「A≦X<B」

「以下」「未満」「以上」「超える」は、数式の不等号をイメージするとわかりやすくなります。「XはA以上」という場合、「A≦(小なりイコール)X」と表し、XはAと等しいかAより大きいということを指しています。

「XはB未満」という場合は「X<(小なり)B」と表し、XはBを含まずBより小さいということを指しているのです。

具体的には従業員数Xが「50人以上100人未満」である場合、「50≦X<100」と表し、50人から99人までのいずれかがXに該当することになります。

「Aを超えてB以下」は「A<X≦B」

「XはAを超える」という場合、「A<(小なり)X」と表し、XはAより大きいということを指しています。「XはB以下」という場合は「X≦(小なりイコール)B」と表し、XはBと等しいかBより小さいということを指しているのです。

具体的には所得金額Xが「195万円を超え330万円以下」である場合、「195万<X≦330万」と表し、195万1円から330万円までのいずれかがXに該当することになります。

まとめ

「以下」と「未満」の違いを理解するために、対義語や不等号での覚え方のほか、具体例を挙げて解説しました。

対象がボーダーラインに近い場合や統計に用いる場合には、区分の判断は厳密に行う必要があります。迷ったときには数式の不等号を活用すれば、モレやダブリを防ぎ正確かつ迅速に作業を進められるでしょう。