「パート」と「アルバイト」の違いとは?有給や社会保険も解説

正社員以外の働き方として、「パート」「アルバイト」もあります。ともに短時間勤務の非正規雇用と認識されていますが、そのほかに違いはあるのでしょうか?この記事は「パート」と「アルバイト」の違いのほか、有給や社会保険についても解説しており、現役パートタイマーやアルバイターの方にも有益な内容となっています。

「パート」と「アルバイト」の違いとは?

「パート」と「アルバイト」の違いはあいまい

「パート」と「アルバイト」は、ともに直接雇用の非正規採用者にあたりますが、違いはあいまいです。正社員と「パート」「アルバイト」の違いは正規採用が非正規採用で厳密に区別されているですが、「パート」と「アルバイト」には明確な線引きがありません。

しかし、一般的に「パート」勤務には主婦が多く、「アルバイト」勤務には学生やフリーターが多いという傾向がみられます。

「パート」の元々の意味は”一部分”

「パート」とは、全体の中の一部分という意味を持つ英語「part」の和訳です。労働基準法では1日8時間・週40時間を法定労働時間と定められています。

多くの職場では、正規の勤務時間帯は9時から17時周辺となっていますが、通勤時間を加えると拘束時間は10時間程度でしょう。家事や育児などを主に担っている主婦にとっては、フルタイム勤務は難しいものであるため、「パート」勤務を選択するケースが多くなっています。

「アルバイト」の由来はドイツ語の”仕事”

「アルバイト」とは、ドイツ語で仕事という意味を持つ「arbeit」が由来で、明治時代から学生が学業のかたわらで働くことを指して使われている言葉です。

パートタイム労働法で「パート」「アルバイト」ともに、「パートタイム労働者(短時間労働者)」と定義されていますが、一般的に「パート」は主婦向け、「アルバイト」は学生やフリーターのほか副業として働きたい人向けというようにイメージされています。

このような使い分けには、求人側と求職者側の両者にとってミスマッチが起こりにくいというメリットがあるようです。

「パート」「アルバイト」とは?

「パート」「アルバイト」は本来短時間労働者のこと

「パート」「アルバイト」は、給与所得者として働く人の雇用形態のひとつで、本来は正社員より1週間の所定労働時間が短い労働者のことを指すものです。

しかし実際には、正社員と同じ時間働いている「パート」や「アルバイト」も数多く存在するため、働く時間の長さだけで「パート」「アルバイト」を規定することはできません。

「パート」「アルバイト」は非正規社員

雇用形態としては「直接雇用・間接雇用」の区別があり、それぞれ「正規採用・非正規採用」に区分されています。「正規採用」と「非正規採用」の違いは雇用期間の定めの有無です。

「非正規」の雇用形態としてよく挙げられる「パート」「アルバイト」「派遣社員」のうち、「派遣社員」は間接雇用にあたるものです。つまり「パート」「アルバイト」は、会社に直接雇用されているという点で、「派遣社員」とは区別されているのです。

なお平成25年の労働契約法改正により、通算5年以上契約を更新している「パート」「アルバイト」は、希望により無期労働契約へ転換できるようになりました。

「パート」「アルバイト」の有給とは?

「パート」「アルバイト」も有給を受け取れる

有給休暇(有給)は、正社員だけに与えられるものではありません。正社員に対しては、半年間継続して勤務し全労働日の8割以上出勤した場合、10日分の有給休暇を与えなければならないと定められています。

「パート」「アルバイト」に対しては、労働日数に合わせて調整した「比例付与」が行われており、たとえば週3日・半年間勤務した「パート」「アルバイト」の場合、年間5日分の有給休暇が付与されます。

「パート」「アルバイト」の社会保険とは?

「パート」「アルバイト」も対象となるケースも

社会保険の適用事業所に勤務する「パート」や「アルバイト」の場合、以下の条件を満たせば健康保険と厚生年金の加入対象となります。なお、原則として学生は対象外です。

  • 1週間の労働時間が20時間以上
  • 1ヵ月の賃金が88,000円以上
  • 1年以上の継続勤務が見込まれること

社会保険に加入すれば、保険料は会社と労働者の折半となります。つまり、給料から保険料が差し引かれるため、手取りが減ってしまうのです。

「パート」や「アルバイト」の場合、配偶者や家族などが加入している社会保険の被保険者になったほうがトータルで家計総額が多くなることもあるため、社会保険への加入が必ずしも望ましいものではないこともあります。なお、40歳以上の方の場合は介護保険も加わります。

「パート」「アルバイト」には雇用保険の適用も

「パート」や「アルバイト」の雇用保険については、会社の規模に関係ありません。原則として学生を除きますが、1週間に20時間以上勤務し、雇用の見込みが31日以上ある場合には加入が義務付けられているのです。

保険料は2:1の割合で、会社と自分が負担します。具体的には月額賃金が10万円の人なら、自己負担額は約300円です。

「パート」「アルバイト」にも労災が適用される

「パート」「アルバイト」に提供される社会保険としては、労災保険も含まれています。労災保険の加入義務は会社にあり、労働者に保険料の負担はありません。

労災保険については労働時間や勤務期間などの条件はないため、たとえ1日限りのアルバイトであっても、労働災害と認められた場合には補償を受けることができます。

まとめ

「パート」と「アルバイト」の違いのほか、有給や社会保険などについても解説しました。格差是正の風潮下で少しずつ非正規雇用者の権利が拡大していますが、知らなければ主張できません。

また、「パート」「アルバイト」は職歴として通用するものです。就活の際には、アピールポイントとして堂々と履歴書に記入しましょう。