「挫折」の意味とは?類語・対義語や経験に変える乗り越え方も

「挫折」という言葉は日頃よく見聞きするだけでなく、苦い記憶となっているという方もおられることでしょう。しかし、最初からまったくうまく行っていないことを「挫折」というのは誤用です。この記事では「挫折」の正しい意味を確認したあと類語・対義語を紹介し、「挫折」を経験に変える乗り越え方も解説しています。

「挫折」の意味とは?

「挫折」とは途中でダメになること

「挫折」は「ざせつ」と読み、力を入れて頑張っていた仕事や計画などが途中でダメになってしまうことです。あるいは、ダメになったことで気力を失ってしまうことも「挫折」といいます。

「挫折」に用いられている「挫」とは、「くじく・くじける」とも読むように、勢いのあったものを弱らせることや勢いを削ぐことを表した文字です。もう一つの「折」は「折れる」という意味が一般的ですが、真っすぐ進んでいたものを曲げるということから派生して「譲歩する」という意味もあります。

つまり途中まで快調に進んでいたことが中断、あるいは中止となるようなことを指しているのです。「挫折感」という言葉がよく用いられるように、「挫折」がこの意味合いで用いられるケースは多くみられます。

「挫折」には勢いを弱めるという意味も

「挫折」には、勢いをくじき弱めるという意味もあります。「折」には「くじく」という読み方もあり、「挫」と同じ意味も持っているのです。

したがって勢いを弱めるという意味で「挫折」を用いる場合は、同じ意味を持つ「挫」と「折」があわさってさらに意味合いを強める用法が使われていることになり、「敵艦隊を挫折せしめる」「ライバル社の快進撃を何とか挫折させたい」というように用います。

「挫折」は身体へのダメージにも使われる

「挫折」は、無理な力が加わることで骨などに痛みや損傷が生じることも指します。「挫」という文字には、「捻挫」や「挫傷」という熟語からもわかるように「折れる」「損傷する」という意味もあり、「鎖骨の挫折により試合を棄権した」というように身体へのダメージに対しても使います。

「挫折」の類語

「頓挫」は「挫折」の同義語

「頓挫」は「とんざ」と読み、勢いが途中で急に弱くなることや、計画などが途中で急にダメになることを指す言葉です。「頓」という文字には「つまずく」「とどこおる」「くじける」のほか、一休禅師の「頓知」という熟語からも伺えるように「にわかに」「急に」という意味もあります。

「頓挫」は「挫折」の同義語として使うことができますが、「挫折」より急激な変化を表したいときに適した言葉です。

「蹉跌」とは失敗して行き詰まること

「蹉跌」は「さてつ」と読み、失敗してものごとが行き詰まることを指した言葉です。「蹉」には「失敗」「誤る」「つまずく」という意味がありますが、「跌」にも「つまずく」「あやまつ」「たがう」のような意味があります。

同じ意味がある漢字を重ねることで、さらに意味を強める働きを持たせた用法で、立ち直ることが難しいほどダメージが大きい失敗をしてしまって、にっちもさっちも行かなくなったさまを表しています。

「落胆」とは期待どおりにならずに気落ちすること

「落胆」は、ものごとが期待通りにならず気落ちしてしまうことをいう言葉です。熟語を構成している「落」という文字には、「おちる」のほかに「失う」「抜け落ちる」という意味もあります。

もうひとつの文字である「胆」は、直接的には胆嚢(たんのう)のことを指しますが、気力や度胸などのような人間を精神面から支える支柱的な心根のことも表す言葉です。この「肝」が抜け落ちてしまうほどの状態を「落胆」といい、期待が大きいほどそれが失われたときのショックも大きくなりがちです。

「消沈」とは衰えて消え失せること

「消沈」とは、衰えて消え失せることを意味する言葉で、もとは「銷沈」という文字があてられていました。「銷」という文字は金属が溶けることを表しており、そこから「消える」「散る」「損なう」という意味が派生したのです。

「消沈」は気持ちに特化して用いられるものではありませんが、「意気消沈」という四字熟語がよく知られているように、気力がなくなってしまう場合に使われることが大半です。

「挫折」の対義語

反対の意味を持つ言葉は「達成」「完遂」「貫徹」

「挫折」の対義語として明確化された言葉はありませんが、反対の意味となる「諦めることなく最後までやり抜くこと」を表す言葉としては、「達成」「完遂」「貫徹」などがあります。

いずれも途中で諦めることなく、目的のものごとを最後までやり抜くことを指している言葉です。しかし「挫折感」という言葉に対応するのは「達成感」であることから、「挫折」の反対語として有力な言葉は「達成」といえるでしょう。

「挫折」を経験に変える乗り越え方

「挫折」を経験に変えるのは学習力

「挫折」の乗り越え方としては、「諦める」「忘れる」などなかったことにすることや、「気を紛らす」「違うことをする」など目をそらすことなどがあります。しかし経験に変える乗り越え方を目指すなら、「挫折」と正面から向き合う必要があるのです。

ダメになった理由を環境や他人に求めがちなのが人間です。確かに運が悪かったとしかいいようがないケースもありますが、そこで終わらせてしまっては何も残りません。

「挫折」から学べるものを探求することで何らかの教訓を得て、それを自らの糧として今後に活かしましょう。「あの挫折があったから今の自分がある」といえる自分を目標にすれば、「挫折」を経験に変えることができるはずです。

まとめ

「挫折」の意味のほか類語・対義語や、「挫折」を経験に変える乗り越え方も紹介しました。多くの人がそれぞれの夢や目標に向かって進んでいるのですが、すべての人が栄冠を勝ち取ることはできないのが現実です。

「挫折」から目をそらすことと同様に、自己否定も建設的な態度ではありません。誰にでもあることだからこそ、「挫折」の乗り越え方によって人間力に大きな違いが現れてくるのです。