「カスタマイズ」の意味と使い方は?類語や日本語での表現も紹介

「カスタマイズ」は、社内のシステムだけでなくコーヒーチェーン店でもよく見聞きするようになった言葉です。「カスタマイズ」の対象はシステムなどや住宅から飲み物まで、有形・無形、規模の大小を問いません。この記事では「カスタマイズ」の意味と使い方のほか、類語や日本語での表現についても紹介しています。

「カスタマイズ」とは?

「カスタマイズ」の意味は”好みに合わせて作り変えること”

「カスタマイズ」の意味は、“手を加えて好みのものに作り変えること”です。パソコンの仕様変更などでよく使う言葉ですが、大手コーヒーチェーン店でも聞かれるようになりました。

既製品は万人向けに作られたもので、大多数の人が使いやすいように考えられています。しかし「ここがもう少しこうなればもっと使いやすくなるのに…」というとき、カスタマイズすることができれば自分仕様に変えることができるのです。

「仕様を変更して製品化すること」も意味する

「カスタマイズ」は、既存品に手を加えて改変するだけでなく、仕様を変更して製品化することも指します。

「カスタマイズ」の英語表現は”customize”

「カスタマイズ」は、英語の”customize(英国ではcustomise)”の読みをカタカナ表記したものです。「~を注文で特製する・好みに合わせて変更する」という意味の他動詞で、「custom」に「~にする」という意味合いを加える接尾辞「-ize(-ise)」がついた形です。

「custom」には「しきたり」のほか「税関」や「顧客」など幅広い意味がありますが、「オーダーメイドの・あつらえの」という意味もあり、「customize」はこの意味が動詞化したものです。

「カスタム」は本来オーダーメイドのこと

本来カタカナ語の「カスタム」は、手を加えた後という意味です。オーダーメイドや誂え品のことを指すものですが、改造品のことを指したり「カスタマイズ」と混同されたりすることが多くなっています。

自動車のドレスアップや改造のことを「カスタム」ということがよくありますが、一般的に既成の車に後から手を加えたもののことを指しています。

「カスタマイズ」の使い方とは?

パソコンにおける「カスタマイズ」

パソコンでいえば、壁紙のデザインやタスクバーの配置などは、既製品に手を加えて行う「カスタマイズ」にあたります。

一方、受注生産方式(BTO)のパソコンでCPUやハードディスクなどを変更する場合は、組立前に仕様を指定して行う「カスタマイズ」で、いずれの場合も「パソコンをカスタマイズした」と表現できます。

衣料品における「カスタマイズ」の使い方

既製服の「カスタマイズ」は、購入後にリフォームやリメイクで行うことが一般的でしたが、「カスタマイズイベント」などで、ブランドの純正パーツを自分好みに配置しできるようになりました。セミオーダーに近いものを手軽に作ることができるため、人気が高まっています。

リフォーム・リメイクやイベントでのカスタマイズも、「ワンピースをカスタマイズしてオリジナル品に作り替えた」というように言い表すことができます。

住宅における「カスタマイズ」とは

自分好みの住宅が欲しい場合、従来は高額な注文建築を依頼していました。中古住宅を購入してからリフォームするという手段もありますが、いずれも大掛かりです。

しかし内装や間仕切りだけを「カスタマイズ」することで、自分に合った住宅を新築で安価に建てられるようになりました。住宅の場合は、注文住宅や大掛かりなリフォームを「カスタマイズ」と呼ぶことはなく、簡単な仕様変更で対応できるものを「カスタマイズ」と呼んでいます。

「カスタマイズ」の類語や日本語での表現とは?

「パーソナライズ」は個人に合わせて最適化すること

「パーソナライズ」とは、個人の関心や行動に合わせてサービスや商品を最適化することや手法のことです。検索結果をユーザーによって変える「パーソナライズド検索」や、オンラインショップでおすすめ商品を提示する「レコメンド機能」に用いられています。

商品では、顧客ひとりひとりに合わせて処方するパーソナライズシャンプーなどもみられるようになりました。「カスタマイズ」と違い、「パーソナライズ」は基本的にサービス提供側が行うもので、例としてあげたシャンプーでは「パーソナライズ」に加えて、後から顧客が自分で「カスタマイズ」することもできるようになっています。

「改造」とはモノや制度などを改めて作り変えること

「改造」は、モノや制度などを改めて作り変えることを指す言葉です。車の「改造」がイメージしやすいかもしれませんが、インフラ整備によって地方分散を目指した田中角栄氏の「日本列島改造論」のようなマニフェストに対しても使われます。

「改造」は大掛かりなイメージがあることや、「不正改造」のようなネガティブなイメージをもたれがちなことから、「カスタマイズ」というカタカナ語に置き換えられることが増えました。

まとめ

「カスタマイズ」の意味と使い方のほか、類語や日本語での表現なども紹介しました。大量生産・大量消費の時代が終焉し、物が売れなくなったという声が聞かれます。

しかし、顧客ひとりひとりに対応できる商品やサービスを提供することで売上を伸ばしている会社もあるようです。「カスタマイズ」に関するサービスは比較的小規模な投資でのスタートが可能なため、導入しやすいでしょう。