「未だに」の意味と「今だに」との違いとは?類語や使い方も紹介

「未だに」は、日常生活でもよく見聞きする言葉です。しかし文字で書かかれたものには、「未だに」と「今だに」が混在しています。この記事では「未だに」の意味と使い方に加え、「今だに」との違いや類語などについても紹介しており、「未だに」への理解が深まる内容となっています。

「未だに」の意味とは?

「未だに」の意味は「今もなお」

「未だに」とは、「今もなお」という意味の言葉です。ある状態が今現在も続いていることを表しており、「未だに解決の糸口が見えない」というように使います。

「未」という文字には、「まだ…しない」という意味があり、熟語の「未知」や「未来」からも文字の持つ意味を見て取ることができます。

「未だに」は否定・肯定いずれにも使う

「未だに」は「~しない」という否定形だけでなく、「~している」という肯定形でも使うことができます。「未」には「まだ…である」という意味もあり、ある状態が今も続いているようなときにも用いられる言葉です。

なお熟語での用法は、「未遂」「未踏」などのように「まだ…しない」というものが一般的で、「まだ…である」という用法のものは見当たらないようです。

「未だに」の使い方

「未だに」は「まだ」と同じ

「未だに」の用法に迷った場合には、「未だに」を「まだ」に置き替えられるかどうかをチェックすることをおすすめします。

わかりやすいうえ、「未だに~しない」「未だに~している」のいずれにも対応可能だからです。次にあげる使い方事例で、確認してみてください。

「未だに」の使い方事例

  • 彼には先月から何度も連絡しているのだが、未だに返答がない。
  • これだけ周囲に迷惑を掛けたにもかかわらず、彼からの謝罪は未だにない。
  • すでに解決した問題なのに、彼女は未だに文句を言い続けている。
  • 未だにバブル期の再来を夢見ている先輩方の話には、ついていけない。

「未だに」と「今だに」との違いとは?

「今だに」は誤用

「未だに」を「今だに」と書くと誤りです。言葉の意味が「今もなお」であるためか、「いま」を「未」と書く機会が少ないためか、「今だに」と書かれている事例を見掛けることがあります。

多くの人が使う用法は誤用であっても定着していく傾向があり、「今だに」も誤用でありながらも許容されつつあるようです。

「今だに」は現在も続いている場合に用いることが多い

本来は誤用である「今だに」ですが、「いまだに過去の栄光をひけらかしている」というように、現在もそれをしている場合「今だに」を使うという事例が見受けられます。

一方の「未だに」は、「まだそうなっていない」というときに多く使われる傾向があるようです。

「今だに」は「今でも」のほうが適切

「あの時の感激をいまだにおぼえている」というとき、「未だに」では違和感があるという考えから、「今だに」を使うという声もあります。

この場合、「今」+「だに」という形になりますが、「だに」が「~でさえ」「せめて~だけでも」という意味であることを考えると適切とはいえません。また、「今」+「だ」+「に」であるとしても、「~なのに」「~だから」という意味になり、表現したいことの意味とは外れてしまいます。

したがって、「未だに」に違和感を覚えるなら、本来誤用である「今だに」ではなく「今でも」「今なお」の使用をおすすめします。

「未だに」の類語

「今以て」は「今もなお」という意味

「今以て(もって)」は、現在になっても以前の状態のままであることを表した言葉です。「今以て真相は闇の中だ」「今以て実現しそうにない」というように、「未だに」の言い替えとして用いることができます。

なお「以て」は表外読みとなってるため、「今もって」とひらがな表記することが一般的です。

「相も変わらず」は前と変わらない様子のこと

「相も変わらず」は前と変わっていない様子のことを指した言葉で、「未だに」の類語と言えるものです。

同じ意味合いの「相変わらず」に「も」がつけて強調した用法ですが、「相も変わらず自転車操業だよ」というように、やや自嘲的なニュアンスで用いられることが多くみられます。

したがって他人のことに対しては、「相変わらずお元気そうで何よりです」としておいたほうが無難です。

「依然として」は「まだ続いている」という意味

「依然として」は、同じ状態がまだ続いているという意味で、「依然として解決の目処が立たない」「依然として予断を許さない状況だ」というように、残念ながらまだ変わらないというニュアンスがあります。

本当はもう変わってほしいものが変わらないという否定的な意味合いを含んでいるため、他人のことに対して用いる場合には注意が必要です。

まとめ

「未だに」の意味と「今だに」との違いのほか、類語や使い方などを紹介しました。否定的な用法に限定されたものではない「未だに」ですが、本来の意味通りに受け取らない人が増えている昨今においては、「今でも」「今なお」と言い替えたほうがよいケースもあります。

用法を確認しながら、伝えたいことが正確に伝わる表現を選ぶようにされることをおすすめします。