「読破」の意味と類語とは?「読了」との違いや英語表現も紹介

読書好きな方にとって、大作を「読破」したときの気分は最高でしょう。ところで「読破」と似た言葉として「読了」がありますが、両者には違いがあるのです。この記事では「読破」の意味と類語のほか、「読了」との違いや英語表現などについても紹介しており、語句の意味への理解が深まる内容となっています。

「読破」の意味とは?

「読破」とは本を最後まで読み通すこと

「読破」の意味は、本を最後まで読み通すことです。この場合の本は本来、内容が専門的で難解なものや巻数の多い大著を指しており、最後まで読み通すためには時間や労力が必要となるものを指していました。

しかし読書離れが進む昨今では、どのような書籍であれとりあえず最後まで読み通せば「読破」したと認められるようになっています。

「読破」は雑誌などには使わない

「読破」の対象となる書籍の内容については、制約が薄れつつあります。しかし「文字を読む」ことは必須であるため、イラストや写真などの画像が大半を占める雑誌や写真集などに関しては、「読破」という言葉はあてはまりません。

本来であれば漫画も絵が大半であることから、「読破」とはいいかねます。しかし、難解な書籍を漫画化して読みやすくしたものが人気を集めたり、漫画そのものの内容が高度になったりという傾向がみられるようになりました。

また、数十巻に及ぶ大作の漫画も多くあることから、漫画についても「全巻読破した」という言い回しが増えています。

「読破」の類語

「完読」は最後まで読み切ること

「完読(かんどく)」は、最後まで全部読み切ることを指した語句です。特に書籍の内容は問われず、とにかく全部読んだら良しとします。

「完成」「完走」というように、「完」には「まっとうする」「すべてやり終える」という意味があるように、「完読」も「一冊の本を読むという行為をまっとうした」という達成感が表れた言葉です。

「通読」は最初から最後まで読み通すこと

「通読(つうどく)」は、本の最初から最後まで読み通すことを表した言葉です。「通」という文字には「つらぬく」という意味があり、本の最初から最後まで「読む」行為を貫いたということを示す「通読」という熟語となっています。

また「通」には「通し稽古」という言葉からもわかるように、「一通り」という意味もあります。そのため「通読」は、一通り読むという軽めの意味合いで用いることも可能です。

「卒読」にはざっと読むという意味も

「卒読(そつどく)」は読み終わることのほか、ざっと読むことも指した言葉です。「卒」には「卒業」という熟語に表れているような「おえる・おわる」という意味で使われる事例がよくみられます。

しかし、「一時的に」「急に」という意味もあり、ざっと読むという意味での用い方はこの意味合いが反映されたものです。

「読過」には注意せずに読んでしまうという意味も

「読過(どっか)」は読み終えることのほかに、注意を払わずに読み過ごしてしまうという意味もある言葉です。

「過」には「とおる・すぎる」ということだけでなく、「看過」という熟語に表れているようにうっかり逃してしまうという意味もあり、これが読み過ごすという言葉に反映されています。

「読破」と「読了」との違い

「読了」とはすっかり読み終えること

「読了(どくりょう)」とは、書物を最初から最後まですっかり読み終えることを指した言葉です。「了」という文字には、「おわる・おえる」のほかに「さとる」という意味もあります。

そのため「読了」においても、ただ終わらせるだけではなく理解が伴っているという意味合いがあるのです。

「読破」との違いは理解にポイントがあるかどうか

ともに最後まで読み通すことを表している「読破」と「読了」ですが、「読破」においては、最後まで読み通すところに力点が置かれています。

つまり内容の理解については二の次ということで、この点で理解が伴うというニュアンスがある「読了」とは異なるものです。

「読破」の英語表現

「読破」の英語表現は「read through」

「読破」の英語表現にあたる語句は「read through」で、訳は「読み通す」です。しかし、日本語の「読破」のように最後まで読み切った達成感は特にこめられておらず、一通り目を通すくらいのニュアンスで用いられています。

例としては「Please read through it.(ご一読ください)」となり、「読破」という意味合いを加えたいときには、「read through the original version of~(~の原書を読破する)」「read through an entire novel(最後まで小説を読破する)」というように表現します。

まとめ

「読破」の意味と類語をはじめ、「読了」との違いや英語表現などについても紹介しました。読書離れが進んでいますが、自宅で過ごす時間の使い方として今一度「読書」を見直してみられてはいかがでしょう。最初から最後までを読み切った満足感や達成感は、一度味わうと癖になるかもしれない爽快さですよ。