「累計」の意味と使い方とは?累積・平均との違いや類語も紹介

「累計」は、エクセルの「Σ(オートSUM)」などで日常的になじみがある言葉です。しかし、「累計」はただ数値を足し合わせただけのものではありません。この記事では、悩みがちな「累計」と「累積」「平均」との違いや類語などを紹介しており、「累計」の意味と使い方を理解するために役立つ内容となっています。

「累計」の意味とは?

「累計」とは集計値を積み重ねること

「累計」とは、数値を順次足し合わせたものをさらに合計したものです。「累」という文字には、「つなげる」「かさなる」「積む」という意味があり、数値を次々とつなげるように足し重ねていく「累計」という熟語の意味を形成しています。

なお、見た目が似ていて「かさねる」「つながる」という意味を持つ文字として「塁」がありますが、「累計」の「累」と間違えないようにご注意ください。

「累計」の使い方と例文

「累計」は全体像をつかむためのもの

「累計」は、積み重ねた数値に意味があるものに対しておこなうものです。例えば、日々の売上金額や生産個数を足し合わせた数値は、全体でどれだけの売上や生産が行われたかを表す指標になります。

一方、個人の体重を累計した数値そのものにはさほど意味がありません。しかし、体重の増減の累計であればダイエットの成果を測る指標になるということができるのです。

「累計」は進捗具合を測るためのもの

「累計」は、進捗具合を測るときに役立つ数値です。たとえば1年間の目標数値が1000だった場合、第1クォーターでの累計が250以上であれば順調に目標に近づいていると判断できます。

このように、一定期間内の累計を随時チェックしておけば、いつの間にか大幅に目標を下回っていたというようなことを避けられるだけでなく、目標を上方修正することもできるのです。

「累計」を使った例文

  • 半年間の売上の累計を見る限り、今年度の目標達成は厳しそうだ。
  • 国内では低迷している我社の売上だが、海外での販売数の累計は伸びている。
  • 好調だった新サービスだが、この四半期の累計加入者数は頭打ちになっている。
  • 賞をとったことで、彼の著作全体の累計発行部数は一気に増えていくだろう。

「累計」と「累積」「平均」との違い

「累積」とは積り重なること

「累積」は積り重なるという意味の言葉で、「累計」と同じ意味合いを持っていますが、通常言い換えには使いません。「累積」には積算が加わるイメージがあるため、足し合わせたもの以上に増えていくときに用いられます。

「累積」の例文

  • 累積赤字を減らすためには、当期の黒字を増やしていくしかないだろう。
  • この数ヵ月間疲労が蓄積していて、このままでは過労で倒れてしまいそうだ。

「平均」とは総和を個数で割ったもの

一般的に用いられている「平均」とは、いくつかの数値の和をその個数で割ったもので、相加平均とも呼ばれています。3年A組男子の身長の平均という場合は、該当する生徒の身長をすべて足した数値を生徒数で割ったものです。

なお「平均」には「相加平均」のほかに、伸び率を計算する際に用いられる「相乗平均」や、往復の平均時速を求める際に用いられる「調和平均」があります。

「累計」の類語

「小計」とはある部分の合計

「小計」とは、全体のなかのある部分をグループとしてまとめて合計すること、またはその合計のことを指した言葉で、「小計」をいくつか合算したものが「累計」です。

家計簿を例にすると1日の出費を合計したものだけでなく、週単位での出費合計や費目別の合計も「小計」にあたります。つまり、どのようにグループ分けするかによって小計の値は違ってくるため、「小計」を「累計」するときには注意が必要です。

「合計」とは2つ以上の数値を合わせたもの

「合計」とは、2つ以上の数値を足し合わせたもののことです。それぞれの数値がいくつかの数値を合計したものである場合、その数値は「累計」となります。

家計簿の場合、1日単位の出費の合計である小計をひと月分まとめたものがこの月の出費の「合計」、もしくは「累計」となるのですが、もし1ヵ月の間に1日しかお金を使わなければ、1日の小計がそのままこの月の「合計」となります。

「総計」とは全体の数値の和

「総計」とは、そのもの全体の数値を足したものです。売上の場合なら期間を定めた合計といってもよく、1ヵ月単位の「総計」を合計したものが年間の「総計」となります。あるいは、品目ごとの合計をすべて集計したものも「総計」といえるものです。

しかし多くの場合に年単位で決算を行うため、毎月の売上を1年分まとめたものを「総計」というケースが一般的でしょう。

エクセルにおける「累計」とは

「累計」は単なる足し算ではない

エクセルの関数で累計の計算を行う際によく用いられるものとして「オートSUM」があり、リボンに表示されている「Σ」という記号をクリックするだけで自動計算できます。

「累計」はいくつかの集計値を足し合わせたものであることに対し、「オートSUM」は数値を順次加算しているものであることから、厳密な意味で「累計」と「オートSUM」は異なるものです。

家計簿を例にすると、1日の支出を合計したものを何日分か足し合わせたものが「累計」となりますが、「オートSUM」では順に加算したものとなります。しかし値はいずれも同じものとなるため、使い分けに神経を尖らせる必要はありません。

まとめ

「累計」の意味と使い方のほか、「累積」「平均」との違いや類語も紹介しました。「累計」は「合計」とほぼ同じものですが、その時点での進捗具合を測るための指標となるという点において、単純に数値を足し合わせた「合計」と同列に語ることはできないものです。

日々の小さな営みが確実に積み重なっていることを実感するためにも、「累計」は役に立つものといえます。