「一丁締め」の意味と由来とは?一本締めとの違いとやり方も解説

飲み会の締めに「一丁締め」をすることになったけれど、どんなふうに手を打てばいいのか困ったことはありませんか。また「一丁締め」と似ている「一本締め」との違いもわかりにくいですよね。

今回は「一丁締め」の意味と読み方、由来の他に「一本締め」との違いを解説します。また「一丁締め」のやり方も紹介します。

「一丁締め」の意味と読み方

「一丁締め」とは「物事が無事に終わったことを祝ってする手拍子」

「一丁締め」とは、物事が無事に終わったことを祝って叩かれる手拍子のことです。また協力してくれた人への感謝の気持ちも表されます。

物事が成就したときに手を打つことを「手締め(てじめ)」と言いますが、「一丁締め」は手締めの中でもちょっとしたお祝い、宴会や打ち上げなど主にカジュアルな場で行われる手締めです。

「一丁締め」の読み方は「いっちょうじめ」

「一丁締め」は「いっちょうじめ」と読みます。「締め」の前に「一丁」がついていることで「締め」が濁って「じめ」と読まれます。

「一丁」には「ひとつ」と「景気づけ」の意味がある

「一丁締め」の「一丁」は、豆腐や拳銃、刃物を数えるときに使われる数量の呼称として使われることから、「一丁締め」の一丁も手拍子を一つという意味だと考えられます。

さらに「一丁」には、物事を始めるときに使う表現で景気づけという意味もあります。例えばラーメン屋で「ラーメン一丁」と言って注文が入れられることがありますが、「ひとつ」や「一杯」ではなく「一丁」なのかと言えば、この「一丁」にはお店を活気づける意味合いが含まれているからです。

「一丁締め」にも手拍子を一つという意味だけでなく、その場を活気づける意味合いが含まれています。

「一丁締め」の由来

「一丁締め」は短気な江戸っ子が始めた

手締めの中で最も短い手締めの「一丁締め」は、気の短い江戸っ子が何度も手を叩くことが面倒なので早く手締めを終わらせたいから始まったと言われています。そのため「一丁締め」は「関東一本締め」とも言われます。

「一丁締め」は三本締めの省略形

「一丁締め」は手締めの中で最も長い「三本締め」の省略形と考えられます。

「三本締め」を短くしたのが「一本締め」で、この「一本締め」すら長いというので始められたのが「一丁締め」です。

参考記事:「三本締め」の意味とは?作法と「一本締め」ほかの手締めも紹介

「一丁締め」と「一本締め」の違い

一字しか違わない「一丁締め」と「一本締め」ですが、実際にやってみると大きく違います。ここでは「一丁締め」と「一本締め」の違いを説明します。

「一本締め」と「一丁締め」よりも長く手を叩く

「一本締め」では「それでは、お手を拝借」のように掛け声がかかったら、手拍子を3拍、3拍、3拍、1拍、つまり「パパパン、パパパン、パパパン、パン」と手を打ちます。

一方「一丁締め」では掛け声の後に、手拍子をパンッと一回だけ打ちます。

「一本締め」ではテンポよく手が打ち鳴らされるのに対して、「一丁締め」は手を一回しか打ち鳴らさないことからすっきりと手締めが終わります。

「一本締め」では「ありがとうございました」と拍手がある

「一本締め」では、手拍子が終わると「ありがとうございました」という感謝の言葉がかけられて、参加者全員で拍手をします。一方「一丁締め」では手拍子後の挨拶や拍手はありません。

「一本締め」は大小さまざまなイベントで行われる

「一本締め」はビジネス上の大きなパーティや社内で催した宴会や慰労会など、大小さまざまな規模のイベントで行われます。

一方「一丁締め」は簡略化された手締めであることから、大きなイベントよりは小規模で気心の知れた人が集まるカジュアルな席で行われることが多いです。

参考記事:「一本締め」の意味とは?掛け声とやり方・手締めの種類も紹介

「一丁締め」のやり方と挨拶とは?

「一丁締め」のやり方は一本締めとの違いの中で一部ご紹介しましたが、ここでは改めて「一丁締め」のやり方を見ていきましょう。

「一丁締め」ではパンッと一回だけ手を叩く

「一丁締め」では、「お手を拝借!」という掛け声がかかったら、「いょーぉ」という合いの手を入れたあと、参加者全員がパンッと一回、手を叩きます。その後「ありがとうございました」などの挨拶はありません。

「一丁締め」は主催者が行う

一丁締めで「お手を拝借」などの掛け声をかけて進行をするのは会の主催者が行うか、参加者の中から立場の上の方にお願いすることができます。主賓は手締めを取り仕切りませんので、それ以外の方が進行します。

一丁締めを始めるときの挨拶と例文

一丁締めを始める前の挨拶はイベントを終えるための挨拶にもなりますから、イベントが無事に終わったことを告げるだけでなく、参加した方への感謝の気持ちを伝えるような内容にしましょう。

一丁締めを始める前の挨拶例

「皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございました。それでは、ご参加いただいた皆様の益々のご繁栄とご健康を祝して、一丁締めを行います」

一丁締めのやり方をアナウンスする

「一丁締め」でどのように手拍子を叩けばいいのかわからない参加者がいるかもしれません。そのような場合には「一丁締めを行います」と言った後に、「掛け声をかけますので、そうしたらパンと一回だけ手を叩いてください」のようにアナウンスをすると参加者が戸惑わずに手締めに参加できるでしょう。

まとめ

「一丁締め」とは手を一回叩くだけの手締めで、3本締めや1本締めなどの長い手締めを嫌って始まりました。ただ手締めはそれぞれやり方が違いますから、「一丁締め」の声がかかった時、気持ちよく参加するためにも「一丁締め」のやり方を覚えておくといいですね。