「アンチ」の意味と心理とは?語源や使い方がわかる例文も紹介

「アンチ」という言葉は以前からありますが、ネット上で使われるようになってから社会問題にまで発展するケースがみられるようになりました。この記事では「アンチとは」の疑問を解消するために、「アンチ」の意味や語源だけでなく「アンチ」の心理や言葉の使い方・例文などを紹介しています。

「アンチ」の意味とは?

「アンチ」とは「敵対・排斥」という意味

「アンチ」は、「敵対・排斥」という強い意味合いで用いられるケースがよくみられます。「アンチ〇〇(〇〇は特定の個人や団体、製品など)」という表現は、単に〇〇に対する反対や対抗ではなく、敵対や排斥を示すことが多いのです。

特定の球団の一強が続いていた時代には、その球団名の頭に「アンチ」をつけた言葉で他球団のファンの人たちをいうこともありました。

「アンチ」には「〇〇が大嫌いな人」という意味も

「アンチ」には、「特定の対象が大嫌いな人」という意味合いがあります。「アンチとは」と問われた場合、「ファン」の対義語的な意味合いで使われていることが増えているのです。

たとえば職場の〇〇さんが嫌いな人は、自らを「アンチ〇〇」と称して悪口を広めるような行動をとることがあります。このようなリアルな行動では、いずれ相手との直接対決は避けられないでしょう。

しかし、ネット上では事情が異なります。「アンチスレ」というスレッドに特定の対象の「アンチ」たちが集まり、匿名で自らの嫌悪感を吐露しあう場として利用されているケースなどです。

匿名のため内容がエスカレートしがちですが、あまりにも悪質な書き込みを行うようになると、名誉棄損など法的な問題にまで発展しかねないので、一定の節度が必要でしょう。

「アンチ」の語源

「アンチ」の語源は英語

「アンチ」は反対論者という意味の英語「anti」が由来で、読みをカナカナ表記したものが用いられています。

英語では「反対の」という意味の形容詞や、「~に反対で」という意味を加える前置詞としても使うことができる語句です。なお日本語には「アンチされた」という言い回しがみられますが、英語に動詞的な用法はありません。

「アンチ」は「反対・対抗」の意味を加える接頭辞

「anti」は、名詞について反対や対抗などの意味を加える接頭辞としても用いられています。よく耳にする「アンチエイジング」という言葉は、「加齢」を意味する「エイジング(aging)」の頭についたものです。

直訳すれば「抗加齢」となりますが、加齢に抗うことは不可能であるため実際には「抗老化」という意味合いで使われています。

 
 

「アンチ」の心理

「アンチ」の対象は気になる存在

特定の対象から実害を被っているのであれば、戦う必要があるでしょう。しかし「アンチ」の場合、単に気に食わないという程度の心情が発端になっているようです。

嫌いなら近づかなければいいのに、わざわざ時間と労力を掛けて対象をウォッチし、ネットに書き込みをするのはなぜでしょう。それは「アンチ」の人たちにとってその対象に無関心ではいられないからです。気になるから知らずにいられない、ある意味恋愛対象に近いものともいえます。

「アンチ」の本音は劣等感

「アンチ」の人の心情には、対象に劣等感を持っているという面もあります。たとえば一強の球団に対しては、強さや人気度などが贔屓にしているチームより勝っていることへの劣等感があるという具合です。

芸能人や有名人に対しては、平凡な自分にくらべて劣等感を持ってしまい、誹謗・中傷などの攻撃に転じるというパターンがみられます。

「アンチ」で目立ちたい

「アンチ」の人は、「アンチ」によって何がしたいのでしょう。特定の対象に対してそれなりの持論を持っている場合、ネット上で披歴することで目立ちたい、承認されたいという願望が満たされます。

相手が有名人である場合、直接意見することは困難でもネットであれば簡単に言いたいことが言えるだけでなく、同じ意見の人たちから賛同を得ることもできるのです。

「アンチ」の使い方がわかる例文

「アンチ」は「敵対」という意味だけではない

過激な誹謗・中傷を行う「アンチ」が目につくためか、「アンチ」に「敵対」という意味合いを感じる人もいるようです。

たしかに「アンチ」には「敵対・排斥」という意味もありますが、相手を徹底的に打ち倒すのではなくブレーキとアクセルのような関係や、より高次なるものへの到達を目指すというような建設的な関係もふくまれるのです。

疑問を呈することは「アンチ」ではない

「アンチ」の元の意味は「反対論者」です。しかし「アンチ」を嫌う人のなかには、疑問を呈したり明らかな間違いを指摘したりするだけで「アンチ」とみなすような言動もみられます。

ネットでよくある見るに堪えない罵詈雑言は非難されてしかるべきものですが、建設的な疑問や指摘まで「アンチ」とみなして排斥することこそ「アンチ」的な行為といえるでしょう。

「アンチ」の例文

  • 自分のSNSにアンチコメントが増えてしまったので、嫌になった。
  • アンチを気にしていては何もできないと励まされたが、やはり気になってしまう。
  • アンチ課長運動が功を奏し課長は左遷されたが、後味が悪かった。
  • 彼は自分の気に入らない人に対して、すぐにアンチ的な行動をとる。

まとめ

「アンチ」の意味と心理のほか、語源や使い方がわかる例文も紹介しました。世の中には自分とは違う意見の人がたくさんいますし、友達であっても見解が異なる場合もあって当然です。

常に正しくありたいという考えは素晴らしいものですが、自分は常に正しいという思い込みをしないよう気を付けたいものです。