ビジネスシーンや日常生活で「労いの言葉」を掛けたくなるような事があったとき、どのような言葉を選ぶかによって相手に与える印象は大きく変わるものです。この記事では「労いの言葉」の意味のほか、目上の方への使い方やお礼用ビジネスメールの例文なども紹介しており、適切な言葉選びのお役に立つ内容となっています。
「労いの言葉」とは?
「労いの言葉」の意味は”相手を労る言葉のこと”
「労い(ねぎらい)の言葉」の意味は、“相手を労る気持ちを込めて用いる言葉”です。「労」という文字には”骨を折る・働く”という意味のほか、それを認めて感謝することを意味しています。
なお「労る(いたわる)」と「労う(ねぎらう)」の意味合いはほぼ同じですが、「労る」では親切にして慰めるというニュアンスが強く、病人や弱い立場に対して用いられています。
「労いの言葉」とは感謝の言葉
「労い」とは、相手がしてくれた行為に伴う苦労や骨折りに対する感謝のことで、それを伝えるための言葉が「労いの言葉」です。
相手の行為が成果に直接結びつかないものだったり、裏方や脇役にあたるようなものだったりしたとしても、時間や労力を費やしての苦労や骨折りそのものを受け止めて「労いの言葉」を掛けることで、よりよい関係を作ることができます。
「労いの言葉」は使い分けが必要
「労いの言葉」として職場でよく用いられるものとして、「お疲れ様」や「ご苦労様」があげられます。
いずれも「様」を伴いますが、ビジネス上必要とされる基本的な常識を問われる「秘書検定」では、目上に対しては「お疲れ様」、同僚や目下に対しては「ご苦労様」と使い分けることが正解とされています。
その理由は「労い」がそもそも上から下への行為であり、「よくやってくれた」というニュアンスを持つためです。
目上の方に対する「労いの言葉」の例文とは?
目上の方へは「労い」よりストレートな感謝
目上の方への「労いの言葉」は、「お疲れ様」が推奨されています。しかし、「労い」本来の意味合いから考えると、目上の方に「労いの言葉」を掛けること自体がはばかられるものです。
とはいえ、自分たちのために上司が骨を折ってくれたり、失敗の後始末のために苦労を掛けてしまったりすることがよくあります。
ほかにも職場を去る上司へ、これまでの尽力に対して言葉を掛けたいこともあるでしょう。このような時には、「労いの言葉」に代えてストレートな感謝の言葉を伝えたいものです。
「労いの言葉」に代わる言葉の例文
「労いの言葉」に代わる言葉の例文をご紹介しましょう。
- 今回の成果が得られたのは課長のご指導の賜物です。本当にありがとうございました。
- 若手の失敗をさりげなくフォローされている主任のお姿に、日々感銘を受けています。
- ご定年を迎えられるにあたり、長年の御功労へ心からの謝意を捧げまず。
お礼のビジネスメールでの「労いの言葉」とは?
同僚や部下であれば「お疲れ様」「ご苦労様」
ビジネスメールでのお礼のメッセージで同僚や部下を労いたいときには、定番の「お疲れ様」や「ご苦労様」が適切です。
報告や連絡などのビジネスメールでは、冒頭に「お疲れ様です」と置いてから本題に入りますが、改まってお礼の気持ちを伝えたい場合には、本文のなかで労いの対象となった具体的な働きを明記したうえで「お疲れ様」を用います。
社外の方に対しては「お世話になっております」
「お疲れ様」や「ご苦労様」という言葉は原則として社内で使用するもので、取引先やお得意様など社外の方に対しては使いません。
ビジネスメールにおいても、冒頭には「お疲れ様です」ではなく「お世話になっております」を用います。お礼メールの文中においても直接的な「労いの言葉」を使うことは控え、お世話になったことに対する感謝の言葉を述べることが大切です。
お礼メールは送るタイミングが重要
お礼メールの文面には気を遣うものですが、送るタイミングも重要です。お世話になった出来事があってからできるだけ時間を置かずに送りましょう。
記憶や感動が新鮮なうちならメールの作成もスムーズに完了し、早々と送られてきたお礼メールを受け取った先様も、自分の尽力が喜ばれていることを実感できるでしょう。具体的には、営業時間内であればその日のうちに、夜間の出来事であれば翌日の午前中がおすすめです。
お礼メールで謝意を伝える例文
お礼メールで謝意を伝える例文をご紹介しましょう。
- 社内メールの場合
- 当期の売上目標を突破できたのは皆の尽力のおかげです。本当にお疲れ様でした。
- 君のプレゼンのすばらしさが昨日のコンペを勝ち抜けた要因です。ご苦労様でした。
- 社外へのメールの例文
- 〇〇様のご尽力のおかげで、昨日のイベントは大盛況となりました。心より感謝申し上げます。
- 〇〇様から自治会長へのおとりなしを賜るなど、昨日の説明会では本当にお世話になりました。
まとめ
「労いの言葉」の意味について、お礼用ビジネスメールの例文などを紹介しました。「お疲れ様」や「ご苦労様」は便利な言葉ですが、安易に使っているとうっかり目上の方や社外の方に対して使ってしまうことになりかねません。
日ごろから丁寧に感謝の気持ちを伝える習慣を身に着けておくと、とっさのときに心のこもったメッセージを相手に伝えることができるでしょう。