「ヘパイストス」とは?アテナやパンドラ・アフロディーテとの関係

「ヘパイストス」とはギリシャ神話に登場する神様です。足が不自由にも関わらず、神々の武具や黄金の椅子を作ったことで有名なヘパイストス。

この記事では「ヘパイストス」と「アテナ」や「パンドラ」「アフロディーテ」との関係を解説します。くわえて、ヘパイストスとアフロディーテの結婚物語についても解説しましょう。

「ヘパイストス」とは?

「ヘパイストス」はギリシャ神話の神

「ヘパイストス」とはギリシャ神話に登場する神様です。炎と鍛冶を司る神ですが、古くは雷と火山の神と言われていました。また、ギリシャ神話において重要な役割をもつ「オリュンポス十二神」の1柱でもあります。

ヘパイストスは自身の能力を活かして、神々の武具をつくる仕事をしていました。ゼウスの盾「アイギス」やヘラクレスの鎧もヘパイストスが作ったとされています。

ヘファイストスと呼ばれることもある

「ヘファイストス」は「ヘパイストス」の別名です。他にも、「ヘーパイストス」や「ヴァルカン」という呼び名もあります。火星を横断する小惑星の1つに「ヘファイストス」という名が付けられているのは、ギリシャ神話の「ヘパイストス(ヘファイストス)」が元となっています。

「ヘパイストス」はゼウスとヘラの子ども

「ヘパイストス」は神々の王「ゼウス」と神々の女王「ヘラ」の子どもです。ゼウスはヘラと結婚する前に、前妻「テミス」との間に優秀な子どもを授かっていました。それに焦ったヘラは、正妻としての立場を示すためゼウスと交わってヘパイストスを産んだのです。

以下の記事では「ヘラ」について詳しい解説をしているので、あわせて参考にしてみてください。

「ヘラ」とはどんな女神?ヘラクレスとの関係や神話での物語も紹介

「ヘパイストス」は足が不自由

ゼウスとヘラの第一子であるヘパイストスですが、彼の足は生まれたときから曲がっていました。ヘラはヘパイストスの足を見て怒り、天から海に向かって彼を投げ捨てます。海へ落とされたヘパイストスは、「テティス」と「エウリュノメー」という2体の女神に拾われます。

女神たちによって9年間育てられ、ヘパイストスは無事に天へ帰れたのです。彼が海へ落とされた理由は諸説あり、ゼウスの怒りからヘラをかばって海へ落ちたという話もあります。ヘラをかばったとされる場合、生まれたときから足が曲がっていたわけではなく、落下の衝撃により足が曲がったとされています。

「ヘパイストス」と女神との関係

「アフロディーテ」はヘパイストスの妻

「アフロディーテ」はヘパイストスの妻になった女神です。アフロディーテは愛と美を司っており、ヘパイストスと同じ「オリュンポス十二神」の1柱に数えられます。

また、アフロディーテではなく優美を司る「アグライアー」を妻とする話もあり、天界ではアフロディーテを、地上ではアグライアーを妻とするとも言われています。

「アテナ」はヘパイストスが恋をした女神

「アテナ」はヘパイストスが恋をした女神です。戦いの女神「アテナ」は、ある日ヘパイストスの仕事場を訪れました。アテナの美しさに欲情したヘパイストスは、その場で彼女に迫りますが強く拒まれてしまいます。

逃げ出すアテナをヘパイストスは追いかけ、彼女の足に向けて精液を放ちました。驚いたアテナは羊皮で汚れを拭い、地面に投げ捨てます。すると、羊皮があった場所から蛇の下半身をもつ「エクリトニオス」が生まれ、アテナは自分の子どもとして育てることにしたのです。

「パンドラ」はヘパイストスが作った女性

「パンドラ」はヘパイストスが作った女性です。「パンドラ」という名には「全ての贈り物」という意味があり、その名の通り神々から「知恵」や「美貌」「癒しの力」を与えられます。人類最初の女性として地上に送られたパンドラですが、絶対に開けてはいけないと言われていた箱を空けてしまいます。

箱からは「病気」や「妬み」「憎しみ」など、あらゆる悪が飛び出してきました。これにより、人類の間に災いが降りかかることになったのです。

「ヘパイストス」とアフロディーテの物語

ヘパイストスがヘラへ椅子を送ることから始まる

「ヘパイストス」の神話で有名なのが、「アフロディーテ」との結婚から離婚を描いた物語です。ヘラからの冷遇に堪えかねたヘパイストスは、ある日ヘラへ椅子を送ります。宝石があしらわれた黄金の椅子にヘラは歓喜しますが、彼女が腰を下ろした瞬間、体が拘束されて動けなくなりました。

ヘラは拘束を解いてほしいとヘパイストスに頼みますが、彼は「自分があなたの子どもであると、神々に紹介してほしい」と条件を出します。条件をのんだヘラですが、ヘパイストスは信用できず「アフロディーテとの結婚」という条件を加えます。その結果として、ヘパイストスはアフロディーテの夫になれたのです。

ヘラの許しを受けてアフロディーテと結婚

拘束を解く条件として、アフロディーテとの結婚を許されたヘパイストス。しかし、美を司るアフロディーテはヘラと同様に、ヘパイストスを醜い神として嫌います。結婚生活に疲れたアフロディーテは戦の神「アレース」に恋をし、浮気をしてしまうのです。

妻のことを信用していたヘパイストスは、他の神の告げ口により浮気の事実を知らされます。彼は裏切られたショックで落ち込み、ヘラに対して激しい憎悪を抱きました。

浮気を知ったヘパイストスは妻に復讐する

ヘラの浮気を知ったヘパイストスは、寝台に罠をしかけて仕事に向かいます。浮気がばれたことを知らないヘラはいつものようにアレースを招きますが、2人が裸で抱き合った途端、見えない縄で縛られてしまいました。

浮気現場を押さえたヘパイストスは、その場にオリュンポス十二神を招集します。結果、裸で拘束された2人が恥をかくだけでなく、結婚を許可したヘラまで笑いものにされました。復讐を終えたヘパイストスは、ポセイドーンの仲介によって無事ヘラと別れ、浮気相手アレースからは賠償を受けたのです。

ヘパイストスとアフロディーテの物語は諸説ある

ヘパイストスとアフロディーテが離婚するまでの物語は、諸説あります。アフロディーテを妻にしたいと提案したヘパイストスですが、一説ではアフロディーテの浮気を見越したヘラがヘパイストスに提案したと言われているのです。

また、ヘパイストスの足は曲がっておらず、ヘラとの仲も良好であったという話もあります。この場合、夫婦喧嘩をするゼウスとヘラに対し、ヘパイストスがヘラの見方をしたためゼウスの怒りを買い、天から落とされて足が曲がってしまいました。

まとめ

「ヘパイストス」とはギリシャ神話に登場する神様です。炎と鍛冶を司っており、オリュンポス十二神の1柱でもあります。足が曲がっていることから母「ヘラ」や妻「アフロディーテ」から嫌われますが、神々の武具をつくる職人として頼れる存在でもありました。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。