「鬼門」の意味と使い方は?キッチン・トイレにおすすめの植物も

住宅の建築でキッチンやトイレよりリビングを優先する設計が増えているうえ、「鬼門」など迷信だと考える人が多くなっています。その反面、やはり「鬼門」は気になるという方もおられるようです。この記事では「鬼門」の意味と使い方のほか、キッチン・トイレへの対策や鬼門除けに役立つ植物なども紹介しています。

「鬼門」の意味とは?

「鬼門」は悪霊や怨霊の出入り口

「鬼門(きもん)」とは、悪霊や怨霊の出入り口と考えられている不吉なもので、平安時代頃から京都を中心に浸透した陰陽道の思想に基づいています。

平安京では「鬼門」に延暦寺・日吉大社・貴船神社・鞍馬寺を置き、「鬼門」に対応する裏鬼門には石清水八幡宮を置くことで、魔を封じ疫病や天災などから都を守ろうとしました。この意味での「鬼門」は、英語では「demon’s gate」「unlucky direction」と表現します。

「鬼門」はその人にとっての苦手分野

「鬼門」には、その人にとってどうしてもうまくいかない相手や場所、事柄などいわゆる苦手分野を指す用法もあります。

たいていの人とうまくやっていける人であっても、なぜか特定の人とは相性が悪いというようなケースです。なお、この意味での「鬼門」を英訳すると「weak point」となります。

「鬼門」を使った例文

  • 駅前に格安の賃貸物件を見つけたが、鬼門にあるトイレがどうしても気に掛かる。
  • 鬼門に盛り塩をしている家をよく見掛けるが、効果のほどはよくわからない。
  • 彼にとって部長はどうやら鬼門のようで、どうしてもしっくりいかないという。
  • この場所は私の鬼門にあたるのか、しばしば落とし物や忘れ物をする。

「鬼門」と方角の関係

「鬼門」の方角は艮(うしとら)

「鬼門」とは、方角でいうと艮にあたります。艮は現在の北東に該当するもので、日本版の風水である風水方位学に基づく家相でも不吉とされる方角です。

科学が発展した現代においても、住宅の新築・購入時に「鬼門」を気にする人もおられますが、マンションなどでは使い勝手を優先して設計されているケースが多くみられます。

なお裏鬼門は「鬼門」と反対の方角にあたる坤(ひつじさる・南西のこと)で、「鬼門」と同様に不吉な方角とされているものです。

「鬼門」は凹ませることで消せる

いくら「鬼門」が不吉だといっても、艮の方角そのものを消すことはできません。しかし京都御所にみられる「缺け(かけ)」のように、北東にあたる部分に凹みを設けることで建物の「鬼門」にあたる部分をなくし、鬼が出てこられないようにする方法も考案されていました。

「鬼門」にはそれなりの根拠も

迷信にすぎないような「鬼門」ですが、まったく根拠がないわけではありません。艮の方角は日当たりが悪いため湿気が多く、冬には底冷えがするものです。

そのため、ここにトイレや浴室などを作ることは良くないとされていました。現在のような空調設備がなかった時代には、「鬼門」にも合理的な根拠があったといえるでしょう。

「鬼門」にあたる時刻は午前3時ごろ

かつて日本では、方角だけでなく時刻にも十二支をあてていました。現在でも使われている「午前」「正午」「午後」は、12時にあたる午(うま)を基準としたものです。

「鬼門」の方角である艮は午前3時頃にあたり、白装束に身を包み藁人形に五寸釘を打ち込む呪術として知られる「丑の刻参り」は、この時間帯に行われていました。

「鬼門」とキッチン・トイレの関係

「鬼門」に火と水は凶

「鬼門」には、火と水が凶とされています。したがって、家相を気にする方にとってコンロやシンクがあるキッチンの配置は、大変気を遣うポイントです。

とはいえ、キッチンそのものを「鬼門」から外さなければならないというわけではなく、コンロやシンクを移動させることで調整できます。

「鬼門」は湿気がこもらないように

水が凶とされる「鬼門」には、トイレや浴室を設置したくないという方もおられるようです。新築やリフォームを行うのであれば、暖房や乾燥のための設備を整えることができます。

建売や賃貸の場合であれば、便座のフタを閉めたり入浴後にお湯を抜いたりすることで、マイナス要因を抑えることができるとされています。

「鬼門」におすすめの植物は「南天・柊」

「鬼門」にキッチンやトイレがあって気になる場合は、鬼門除けの庭木として「難を転じる」とされる南天(なんてん)がおすすめです。

ほかにも節分飾りにも使われる柊(ひいらぎ)や、年中青々とした縁起物の万年青(おもと)もよいでしょう。庭がなかったり洋風のお宅であったりする場合には、ユッカやサボテンなども活用されています。

まとめ

「鬼門」の意味と使い方のほか、キッチン・トイレにおすすめの植物などについて紹介しました。疫病や災害に対して為す術がなかった昔の人々にとって、「鬼門」への対策は重要なものだったようです。

「鬼門」など迷信だと一笑に付すことは簡単ですが、不吉なことを避けて息災を得たいという気持ちは、現代にも通じるものといえるでしょう。