「怠慢」の意味と使い方とは?「怠惰」との違いや類語・対義語も

「怠慢」は、文字を見ただけで意味合いがわかる言葉ですが、似ている言葉である「怠惰」とは使い分けが必要です。この記事は、「怠慢」の意味と使い方について例文をあげるとともに、「怠惰」との違いや類語・対義語なども紹介しており、語句への理解が深まる内容となっています。

「怠慢」の意味とは?

「怠慢」の意味は「しなければならないことをしないこと」

「怠慢(たいまん)」とは、当然しなければならないことをしなかったり、なまけてなおざりにしたりすること、およびその様子を表しています。

会社員の仕事や学生の学業はそれぞれの本分であり、して当然のことです。それをしなかったりおろそかにしたりしていると「怠慢」の誹りを受けても仕方がありません。

「怠慢」はなまけおこたることを表した言葉

「怠慢」熟語に用いられている「怠」と「慢」は、いずれも「なまける」「おこたる」という意味がある文字です。同じ意味合いの文字を重ねて用いることで、意味を強調した熟語となっています。

「怠」の訓読みは「なまける」「おこたる」で、読みがそのまま文字の意味となっています。「慢」の訓読みは「あなどる」「おこたる」「おごる」などがありますが、「あなどる」以外は表外読みであることに注意が必要です。

職務怠慢は懲戒処分の対象となることも

無断遅刻や欠勤、勤務成績不良などの職務怠慢は、就業規律に違反したり社内の秩序を乱したりしたすると、懲戒処分の対象となることもあります。

勤務時間中の私用メールも職務怠慢として扱われるケースがあるので、注意が必要です。

「怠慢」の使い方と例文

「怠慢」の名詞としての使い方と例文

「怠慢」は、名詞と形容動詞にあたる熟語です。先にあげた「職務怠慢」は、「怠慢」を名詞として使っています。

例文
  • 古株社員のあまりにひどい怠慢ぶりは、部署全体の士気を大いに下げているようだ。
  • 家事の分担を忘れて遊びに行ってしまったのなら、怠慢を責められても仕方がない。

「怠慢」の形容動詞としての使い方と例文

「怠慢」で一般的によくみられるものは、「怠慢な○○」などのような形容動詞としての用法です。他にも接尾語「-さ」を付けて、怠慢な状態であることや程度を表す用法もみられます。

例文
  • 会議中に居眠りをするような怠慢な彼だが、クレーム対応だけはバツグンに上手い。
  • 学生たちの目に余る怠慢さに、匙を投げている先生もいるようだ。

「怠慢」と「怠惰」との違い

「怠惰」の意味はなまけてだらしがないこと

「怠惰(たいだ)」とは、なまけてだらしがないことを指した言葉です。「惰」という文字には「おこたる」「手を抜く」「いいかげんにする」という意味があります。

「怠慢」と同様に「怠惰」も、名詞・形容動詞として使われる言葉で、「怠惰な○○」という用法がよくみられるものです。

「怠惰」はやるべきことがない状態

やるべきことがあるのになまけてそれをやらないことを表す「怠慢」に対し、「怠惰」はやるべきことがなく無為に時間を過ごしているような状態を指して用いられています。

つまり「怠慢」と「怠惰」の違いは、やるべきことの有無にあり、しなければならないことをせずに怠けていることを「怠慢」、何もせずにだらしなく怠けていることを「怠惰」というのです。

「怠惰」の例文

  • 仕事を辞めて怠惰な生活を送っていたら、あっという間に足腰が弱ってしまった。
  • 怠惰を嫌う母は、いつも「食べてすぐ横になると牛になる」と言っていた。

「怠慢」の類語

「サボる」は仕事や授業を怠けること

「サボる」は、仕事や授業などを怠けることを指す俗語で、「怠業」という意味の「サボタージュ」を縮めて動詞にした造語です。

なお、英語の「sabotage」は「妨害行為」や「破壊活動」のことを指しており、カタカナ語の「サボタージュ」とは意味合いが異なっています。

英語で「怠慢」を表すのであれば「sabotage」より「neglect」が適切で、「neglect of duty」で「義務を怠ること」を表しています。

「粗略」は物事に対しておろそかなこと

「粗略(そりゃく)」とは、物事に対する扱いが丁寧でなくおろそかなことを表した言葉で、熟語に用いられている「粗」はあらくおおざっぱであることを、「略」は省くことを意味する漢字です。

なお、ものごとが「粗略」になる理由は怠けたことによるとは限らず、ぞんざいでいい加減な扱い全般を指すものとなります。

怠慢の対義語

「勤勉」は仕事などに励むこと

「勤勉(きんべん)」とは、仕事や勉学などに精を出して励むことを指した言葉です。「勤」には「つとめ」「いそしむ」、「勉」には「つとめる」「はげむ」という意味があり、熟語の意味合いを形成しています。

「勤勉」は、仕事や学業をせずにいたり、怠けておろそかにしたりすることを表した「怠慢」とは逆の意味の言葉であり、対義語として使うことができる語句です。

まとめ

「怠慢」の意味と使い方のほか、「怠惰」との違いや類語・対義語も紹介しました。

両者の違いは、やるべきことの有無にあります。しなければならないことをせずにいる場合には「怠慢」を、やることがなく無為に過ごしている場合には「怠惰」を使うと覚えておけば、使い分けに悩むことはなくなるでしょう。