紅茶は入れ方によって味や香りが変化する飲み物です。お湯の温度や蒸らす時間、ティーポットの形状を意識することで味わいも変わります。
この記事では紅茶の入れ方について、ホットとアイスの基本的な作り方や必要な道具について紹介します。ミルクティーの入れ方やティーバッグでの入れ方についても紹介しましょう。
紅茶の美味しい入れ方のポイント
紅茶には新鮮な軟水がおすすめ
紅茶には新鮮な軟水が適しています。硬水の場合には紅茶の色が濃くなり、味や香りが悪くなります。日本の水はほとんどが軟水のため、香りや味がしっかりと抽出された紅茶が作れます。普通の水道水で問題ありません。
お湯は温度が95度以上のものを使用する
紅茶を抽出するときのお湯は95度以上が適切な温度とされています。しっかり沸騰させたお湯を使いましょう。ただし、しっかりと沸かすために沸騰したまま沸かし続けるのはおすすめしません。
空気を含んでいるほうが紅茶を抽出する際のジャンピングもしやすくなるため、沸騰したばかりのお湯を使用しましょう。
ティーポットは茶葉がジャンピングしやすい丸型を
茶葉にお湯を注ぐと、ティーポットの中で茶葉が上下に動くジャンピングが起こります。しっかりジャンピングをすると、茶葉がお湯とよく混ざり味や香りがしっかりとした紅茶が抽出できます。
ジャンピングは必ず起きるわけではなく、新鮮な茶葉や沸かしたてのお湯など、いくつかの条件が必要です。ジャンピングがしやすいティーポットの形状は丸型です。丸型のティーポットでは、対流が起こりやすいため、ジャンピングが起きやすくなります。また、ティーポットのサイズと作る量が合っていることもポイントです。
蒸らす時間は茶葉や飲み方に合わせて変える
紅茶は、茶葉にお湯を注いだら抽出するまで蒸らします。蒸らす時間の基本は3~5分程度です。より細かく設定する場合、大きな茶葉は長めの4~5分、細かい茶葉は短めの2分半~3分程度蒸らします。茶葉のパッケージに目安が記載されている場合もあるため、確認しておくとよいでしょう。
また、ミルクティーの場合には濃いめに抽出することでミルクを混ぜたときに薄くなりません。茶葉や飲み方に合わせて抽出時間を変えることで、おいしい紅茶ができあがります。
紅茶の基本的な入れ方
ホット紅茶の入れ方
ホットの紅茶を入れる場合には、紅茶が冷めにくいように最初にティーポットとカップを温めておくのがポイントです。カップに注ぐときには、必要なら茶こし(ストレーナー)を使用しましょう。
- ティーポットとティーカップはお湯で温めておく
- 温めるために入れたお湯を捨て茶葉をいれる
- 沸かしたてのお湯を注ぐ
- カップにできあがった紅茶を注ぐ
アイスティーの入れ方
基本的なアイスティーは、最初にお湯で抽出したものを冷やします。このとき、ゆっくり冷やすと白く濁ってしまうクリームダウンという現象が起きやすくなります。氷を入れたグラスに、濃いめに入れた紅茶を一気に注ぐなどして、できるだけ急速に冷やしましょう。
- ティーポットに茶葉を入れお湯を注ぎ、濃い目に抽出する
- グラスやポットに氷をいっぱいに入れ、紅茶を一気に注ぐ
冷水で抽出する水出し紅茶の入れ方
冷水で抽出する水出し紅茶は、容器に茶葉と冷水を注ぐだけで手軽に作れます。茶葉は雑菌などの観点からも上質で新鮮なものを使用しましょう。ルピシアなどのお茶専門店では水出し専用のものも扱っています。
- 清潔な容器に、茶葉と新鮮な水を入れる
- 冷蔵庫などで8~10時間ほど抽出させる
- できあがったら茶こし(ストレーナー)を使用し茶葉を取り除く
ミルクティーの入れ方
冷えた牛乳を使用すると紅茶が冷めやすくなるため、ミルクピッチャーなどで常温に戻しておくのがポイントです。
- 牛乳はミルクピッチャーなどを使用し常温にもどしておく
- 基本の工程で、少し長めに抽出し濃いめの紅茶を作る
- カップに注いだ紅茶に牛乳を入れる
ティーバッグでの入れ方
ティーバッグを使って紅茶を入れる場合にも、しっかり沸かしたお湯を使ったり、カップを温めておいたりと、基本的な入れ方とさほど変わりません。手軽に1杯分の紅茶が入れられるのが魅力です。
- カップを温めておく
- よく沸かしたお湯をカップに適量注ぐ
- ティーバッグを入れ、ソーサーなどでフタをする
- 抽出したらティーバッグを取り出す
紅茶を入れるときに必要な道具
ティーポットとティーカップ
ティーポットは、茶葉とお湯を入れて紅茶を抽出するためのものです。紅茶用のティーポットには、ガラス製や陶器・磁器製のもの、金属製のものなどがあります。大きさもさまざまなため、必要な分量に合ったサイズを選びましょう。ティーポットとティーカップを同じブランドのシリーズでそろえるのもおすすめです。
茶こし(ストレーナー)
茶こし(ストレーナー)は、紅茶をティーポットからカップに注ぐときに茶葉を取り除くものです。緑茶を入れるための茶こしで問題ありませんが、カップの上にセットできるようになっている紅茶用のストレーナーも便利です。
おしゃれなデザインのものも多いため、ティーセットと合わせて持っておくと来客時などに優雅なティータイムが演出できます。
ティーポットのカバー(ティーコゼー)
ティーコゼーとは、ティーポットが冷めないようにかぶせるためのアイテムです。ティーポットコゼーやティーコージーとも呼ばれています。
ティーポットの形に合わせた帽子のような形状で、中に入っている紅茶が冷めないように保ってくれます。イギリスでは、アフタヌーンティーを楽しむときなどに使われています。楽しいおしゃべりに夢中になりポットの紅茶が冷めてしまわないように、ティータイムには欠かせないアイテムです。
帽子のようにかぶせるタイプの他に、巾着袋のようにポットをすっぽり入れてしまうものや、ニットやリネンで編んでポットを包むものもあります。
まとめ
紅茶の入れ方のポイントはいくつかあります。抽出するお湯の温度は95度以上が適温とされていたり、茶葉がジャンピングしやすいのは丸型のティーポットだったりと、少し意識するだけで味わいが変化するのも紅茶の特徴です。また、茶葉を使用する場合には茶こし(ストレーナー)などの道具があると便利です。