「夜勤」の意味と勤務時間とは?デメリットや夜勤専従との違いも

夜間に働く「夜勤」の賃金は高く、効率よく稼ぐことができる働き方ですが、時間帯や割増賃金などは労働基準法で定められているものです。また、寝れないなど体に与える影響もさまざまで、健康管理を上手に行う必要があります。この記事では「夜勤」の意味と勤務時間のほか、デメリットや専従の特徴なども紹介しています。

「夜勤」の意味と勤務時間とは?

「夜勤」とは深夜時間の労働

「夜勤(やきん)」とは、深夜の時間帯に労働することです。24時間稼働している工場のほか運輸業、看護や介護、コンビニエンスストアなど、深夜営業を行っている事業所などでよくみられる働き方といえます。

「夜勤」の勤務時間帯は午後10時から午前5時

深夜に該当する時間帯は労働基準法の第61条に定められているように、午後10時から翌日の午前5時までとなっています。

また深夜時間の労働に対しては、25%以上の割増賃金の支払いが義務付けられており、事業所によっては別途「夜勤手当」を付けているところもあります。

「夜勤」にも週40時間以内の制限が

通常では1日8時間が基準となっていますが、「夜勤」は労働時間が長くなる傾向があります。特に2交代制の「夜勤」では16時間勤務が一般的です。

この場合には、1日の労働時間が8時間を超えてしまいますが、「変形労働時間制」によって1週間あたりの労働時間を40時間以内に調整する方法がとられています。

「夜勤」のメリット・デメリット

「夜勤」最大のメリットは賃金

「夜勤」には25%以上の夜勤割増賃金が支払われます。加えて「夜勤手当」を付ける事業所もあるなど、「夜勤」は効率よく稼ぐことができる働き方です。業種にもよりますが、「夜勤」の時間帯は比較的仕事が少ない傾向もみられます。

また、通勤ラッシュとは関係ない時間帯に通勤できることや、銀行・役所など平日昼間の用事を無理なくこなせることも魅力です。

「夜勤」のデメリットは健康管理の難しさ

「夜勤」では、生活が不規則になったり睡眠不足になったりしがちです。元々人間の身体は、昼に活動して夜に眠るようにできています。そのため、夜間に働くことそのものが身体に負担が掛かるだけでなく、日中はよく眠れないという傾向もあるのです。

規則正しい生活と充分な睡眠が健康維持に必須であることを考えると、「夜勤」は健康管理が難しい働き方といえます。

「夜勤」と夜勤専従との違いは?

夜勤専従は「夜勤」専門の働き方

夜勤専従とは、「夜勤」を専門として働くことです。「夜勤」が設けられている事業所では、日勤・早番・遅番・夜勤のシフトを組んでいます。

通常のシフト勤務では、「夜勤」と日勤などを組み合わせて働くことが一般的ですが、夜勤専従の人はずっと夜勤で働き続けます。

夜勤専従はメリットが多い

夜勤専従はきつい仕事のように思えますが、トータルで考えるとメリットが多い働き方といえます。シフト制の場合、シフトが決定するまで予定を立てられませんが、夜勤専従の場合はスケジュールが固定しているので、予定を組みやすいというメリットがあります。

また夜勤手当が多くつくことや、1回の勤務時間が長いため出勤日数が少なくなること、日勤より業務量が少ないことなどもメリットです。

夜勤専従のデメリットは正規採用が少ないこと

夜勤専従で働くことのデメリットは、正規採用が少ないことでしょう。パート・アルバイトでの募集が多いため、正社員として働けるチャンスは少ないのが現実です。

なお、夜勤専従だと生活が昼夜逆転となる点がデメリットといえますが、シフト勤務より規則正しい生活を送ることができるため、体に与える影響が少ないという見方もできます。

「夜勤」で寝れないときには?

寝る前の食事は軽いものを

夜勤明けでお腹が空いていても、ガッツリ食べるのは控えたいものです。満腹状態だと寝ている間も胃腸が活発に働き、睡眠が浅くなります。

逆に空腹状態も寝つきが悪くなるため、避けたいものです。夜勤明けの食事は消化の良いものを選び、量も控えめにすることをおすすめします。

寝る前のお風呂はぬるめが良い

夜勤明けの睡眠前には、ぬるめのお風呂に入ることもおすすめです。ぬるめのお風呂に浸かると副交感神経が優位になることで、緊張がほぐれ寝つきがよくなります。なお熱めのシャワーは、交感神経が優位となってしまうので逆効果です。

夜勤明けの睡眠は3時間がおすすめ

夜勤明けの睡眠は、3時間程度の仮眠におさえておくことがおすすめです。仮眠のあとは自由に過ごし、早めに夕食を済ませたらゆったりお風呂に入り、早めにベッドに入ります。要はできるだけ食事や睡眠の時間を一定に近づけるようにすることがコツなのです。

まとめ

「夜勤」の意味と勤務時間のほか、デメリットや専従の特徴も紹介しました。「夜勤」は賃金の良さが最大のメリットですが、健康管理が難しいというデメリットもあります。しかし「夜勤」を行っている人の多くは、自分なりの健康管理法を実践しておられます。

元気に「夜勤」をこなし続けるためには、睡眠を上手にとることと、生活のリズムをできるだけ崩さないことがコツのようです。