「ブローカー」とは悪い意味?ディーラーとの違いや仕事内容も紹介

「ブローカー」とは、仲介によって手数料を得るというビジネスモデルです。金融商品や不動産など、さまざまな商品やサービスにみられます。

取引を円滑に進めるために欠かせませんが、違法行為や悪徳業者など悪い意味で使われることもあります。この記事では、語句の意味と「ディーラー」との違い、仕事内容なども紹介しています。

「ブローカー」の意味とは?

「ブローカー」とはわかりやすく言うと「仲買人」

「ブローカー」とは仲買人のことで、商行為(物品や権利などの売買)の媒介を仕事とする人を指して用いられる言葉です。取引契約を円滑・円満に実現するために仲介や紹介を行い、成功すると手数料を受け取ります。

「ブローカー」は商品や不動産だけでなく、手形・為替・保険などの金融関係や、船舶・通関などの業界でも幅広く活動しています。

「ブローカー」の由来・語源は葡萄酒の仲買人

「ブローカー」は、英語の「broker」の読みをカタカナ表記したものですが、接尾語の「-er」は比較級や人を表すものではありません。「broker」の語源はアングロ=ノルマン語 の「brocour」で、ラテン語で葡萄酒の仲買人を指す「broccare」に行き着きます。

また、フランスの古語でワイン樽の栓を抜くという意味の動詞「broquier」を語源とするという説のあり、ここから樽買いしたワインの栓を抜いて小売する中間商人となったとも考えられます。

「ブローカー」には悪い意味もある?

「ブローカー」はもともと専門職

現在、英語の「broker」は仲買人や周旋屋のほか、株式仲買人や差し押さえ物件の評価販売人のことを指して用いられることが一般的です。特に差し押さえ物件については、金融や法律に関する専門知識が必要で、素人が安易に手を出すことはおすすめできません。

差し押さえ物件ほどではなくても、仲介には案件ごとの知識だけでなく、顧客との信頼関係の構築など専門的なスキルが必要です。したがって「ブローカー」は専門職といえるもので、本来悪い意味はありません。

「ブローカー」が悪い意味合いで使われる理由

「ブローカー」の仕事は仲介・紹介です。しかし、日本で使われているカタカナ語の「ブローカー」には、口利きという悪い意味合いもあります。

自分ではコンタクトできない人物や案件だからこそ、「ブローカー」に口利きを依頼しますが、なかには、裏社会や闇社会というケースがあるからです。

たとえば、裏口入学の窓口などは一般的なルートからのコンタクトは不可能です。専門の「ブローカー」に依頼するしかなく、裏口入学は刑法に抵触する贈収賄などにあたるため、「ブローカー」という言葉が悪い意味で受け止められると考えられます。

「ブローカー」と「ディーラー」の仕事の違い

「ブローカー」は仲介して手数料を得る人・会社

証券会社の業務でよく知られているものが「ブローカー業務」です。「ブローカー業務」は、商品の売買は行わず、投資家の注文を証券取引所の取り次ぐことで売買を仲介します。その手数料が証券会社の利益となるのです。

つまり、商品の売買を行わずに手数料で利益を得るものが「ブローカー」、自らの資金で行う売買から利益を得るものが「ディーラー」です。

なお、日本の証券取引所は、東京(東証)・名古屋(名証)・福岡(福証)・札幌(札証)の4ヶ所にあります。各証券取引所の会員となっている証券会社でなければ、売買の仲介を行うことはできません。

「ディーラー」とは販売業者を意味する

「ディーラー」とは、販売業者のことです。一般的には自動車メーカーと特約店契約を結んだ正規販売店を指して用いられています。

契約したメーカーの車のみを取り扱っており、新車・中古車の販売だけでなく定期点検や車検、修理なども行います。また、メーカーの純正部品を使うことやメーカーから直接技術指導を受けていることから、サービス全般において高い品質が期待できるものです。

なお「ディーラー」は、カードゲームなどの親を指しても用いられています。

金融業界における「ディーラー」の仕事

金融関連での「ディーラー」は、自己資金で有価証券などを売買する人や会社を指して使われている言葉です。

証券会社の「ディーラー業務」は、自社の資金で株や債券を売買するものです。得られた利益は自社の儲けとなります。これにより市場の流動性が高まるため、個人投資家もメリットが得られるものです。

不動産業界における「ディーラー」の仕事

不動産取引ではブローカーが行う仲介が一般的ですが、「ディーラー制」を敷いているハウスメーカーもあります。住宅の場合、メーカーが建築材料や部品などを製造して品質管理を行い、「ディーラー」が設計・施行を請け負うというスタイルです。

なお、購入した物件を転売する者のことも「ディーラー」と呼びます。このような仲介者が取引の当事者となる行為は、金融商品取引法では禁止されているものです。

不動産取引での法令では明文で禁止されているものではありませんが、信義誠実の原則を鑑みると避けるべき行為といえます。

まとめ

「ブローカー」は金融商品や不動産などの売買を仲介する存在です。証券会社での株取引や専門商社などの卸売業など、日常生活にかかわっているサービスが大半で、円滑な取引には欠かせません。

しかし、悪い意味で受け取られることもあるのは、非合法な商品・サービスを仲介したり不当な手数料を得たりするケースもあるからでしょう。