「天皇誕生日」はいつ?いつから変わった?歴代天皇誕生日一覧も

「天皇誕生日」は時代によって異なりますが、現在の「天皇誕生日」がいつか知っていますか。「天皇誕生日」の正しい日付をはじめ、いつから変わったのかについて解説するとともに「天皇誕生日」の催しや過ごし方を紹介します。また、平成~明治までの歴代の「天皇誕生日」と「みどりの日」の関係についても解説しましょう。

「天皇誕生日」はいつ?

「天皇誕生日」は2020年から2月23日

「天皇誕生日」は2月23日です。これは第126代の天皇、徳仁天皇陛下(なるひとてんのうへいか)の誕生日です。

2019年5月1日の即位により、翌年の2020年(令和2年)から2月23日が「天皇誕生日」となっています。

国民の祝日のひとつ、英語では「the Emperor’s Birthday」

現在、日本では「祝日法(正式名)」により年間に計16の祝日がありますが、「天皇誕生日」もそのひとつです。なお、「天皇誕生日」は英語では「the Emperor’s Birthday」と書きます。「emperor」は「皇帝、天皇」という意味です。

2022年2月23日で天皇は62歳に

現在在位中の天皇陛下は1960年(昭和35年)、上皇のご長男としてお生まれになりました。今年(2022年)の2月23日で62歳を迎えられています。

「天皇誕生日」は何をする日?

「天皇誕生日」は国家の日、古くは「天長節」とも

「天皇誕生日」は、慣例により日本の国家の日(ナショナル・デー)とされています。「ナショナル・デー」とはその国にとっての最も記念すべき日を指します。また、昭和23年までは「天長節」とも呼ばれていました。

宮中では祝賀の儀が執り行われる

「天皇誕生日」には宮中で祝賀の儀をはじめ、宴会の儀、茶会の儀が行われます。「祝賀の儀」では天皇陛下が皇嗣殿下をはじめ皇族方や内閣総理大臣などから祝賀をお受けになります。

「天皇誕生日」には一般参賀も行われていた

「天皇誕生日」には皇居が一般に開かれ、一般参賀が行われるのが通例です。一般参賀とは天皇陛下が国民から祝賀をお受けになる行事で、全国から多くの人が集まります。一般参賀は「天皇誕生日」の他、新年の一般参賀もよく知られていますが、いずれも近年は新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して中止されています。

歴代の「天皇誕生日」は?

平成時代の「天皇誕生日」は12月23日

「天皇誕生日」といえば、12月23日と記憶している人も多いかもしれませんが、これは現上皇である第125代天皇の誕生日です。上皇が譲位され、平成から令和になったタイミングで「天皇誕生日」も2月23日になりました。

「昭和天皇誕生日」は4月29日

昭和天皇の誕生日は4月29日です。この4月29日は、2度の法改正・名称変更を経て現在は「昭和の日」の名称で引き続き祝日として残っています。ゴールデンウィークの祝日として記憶している人も多いでしょう。

「大正天皇誕生日」は8月31日

大正天皇の誕生日は8月31日です。当時、天皇誕生日は「天長節」と呼ばれていましたが、大正天皇の誕生日は暑さが厳しい時期に重なることから、即位の翌年以降は10月31日を天長節祝日として各種式典を執り行っていました。そのため、当時は天皇の誕生日に由来する休日が8月31日と10月31日の年二回存在したのです。

「明治天皇誕生日」は11月3日

明治天皇の誕生日は11月3日です。この11月3日は、明治天皇の崩御後に一旦平日となりましたが、その15年後の昭和2年に明治節として再度祝日とされています。

明治節は戦後廃止されますが、現代で11月3日といえば「文化の日」です。1946年(昭和21年)11月3日に日本国憲法が交付されたことを受け、憲法の基本理念である「自由と平和を愛し、文化の発展を願う日」として制定されました。

実はこの「文化の日」は本来「憲法記念日」とするつもりだった、という説があり、明治天皇と結びつくことを懸念したGHQに反対されたことから「文化の日」とという名称が用いられたと言われています。

「天皇誕生日」と「みどりの日」

「みどりの日」はもともと昭和天皇の誕生日だった

昭和天皇が崩御された直後の法改正で、昭和天皇の誕生日である4月29日は「みどりの日」となりました。これは4月29日という日程が関係していて、ゴールデンウィークの一角にあった祝日を突如廃止することの国民への影響を懸念した対応とされています。つまり、名称は変わったものの、そのまま祝日として残されることになったのです。

当初は“昭和”にちなんだ名称が検討されていましたが、その案は一旦は見送られ「みどりの日」となりました。

2007年以降「みどりの日」は5月4日に

ところが、2007年施行の改正祝日法で、4月29日は「昭和の日」と名称が変更されます。先にも触れたように”昭和”にちなんだ名称が採用されたのです。この「昭和の日」は激動の日々を経て復興を遂げた昭和を顧みるとともに、将来に想いを馳せる日とされています。

この「昭和の日」への名称変更に伴い、「みどりの日」は5月4日へと移動しました。元々5月4日は祝日に挟まれた平日だったことから、ゴールデンウィークを構成する日として新たに加わった形です。

「みどりの日」は自然に親しみその恩恵に感謝する日

「みどりの日」は、日本が緑豊かな自然あふれる国であることをかんがみ、その自然に親しむとともにその恩恵に感謝する日であり、また自然を愛し豊かな心を育むことを願う日とされています。物質的な豊かさや経済成長に限らず心も豊かに過ごすための祝日とも言えるでしょう。

まとめ

「天皇誕生日」は令和の時代では2月23日です。文字通り天皇陛下の誕生日を意味する祝日であるため、天皇が変わると祝日としての「天皇誕生日」も移動します。第126代天皇が即位されたのが2019年の5月1日であるため、その翌年の2月23日から現行の「天皇誕生日」となっています。