「マゼンタ」とはどんな色?カラーコードや「ピンク」との違いも

「マゼンタ」は赤の一種で、鮮やかな赤紫色です。「プリンターのインクの色」という印象が強い人も多いかもしれません。印刷以外では「ピンク」「濃いピンク」と混同されることもあります。

「マゼンタ」がどんな色なのか、似た色との違いもあわせて説明しましょう。また、スピリチュアルな意味合いや心理的な影響についても紹介します。

「マゼンタ」とはどんな色?

「マゼンタ」とは「鮮やかな赤紫色」

「マゼンタ(英語表記:magenta)」とは、鮮やかな赤紫色です。「紫みのある濃いピンク」とも表現されます。「マジェンタ」も表記が違うだけで、同じ色のことです。

「マゼンタ」のカラーコード・RGB

マゼンタの主なカラーコードは「#e4007f」です。RGBで表すと「R(赤)228、G(緑)0、B(青)127」になります。他にも「#EC008C」「R236、G0、B140」とされることもあります。

Webコンテンツで使うWebカラーの場合、マゼンタを表すカラーコードは「#FF00FF」です。一般的なマゼンタより明るく、ピンクに近い色になります。

「マゼンタ」の補色はオリーブグリーン

マゼンタの補色は「灰色がかった黄緑色」です。「オリーブグリーン」という色が該当します。オリーブグリーンは、オリーブの葉のような暗い灰みの黄緑色です。

「マゼンタ」の別名はフーシャピンク

「マゼンタ」の別名は「フーシャピンク」です。特にファッション関係で人気の色名で、服の差し色や小物、ネイルに用いられます。

「フーシャピンク」の別名は「フクシアピンク」で、フクシアという植物の花の色が由来です。

「マゼンダ」と表記するのは誤り

色名としての「マゼンダ」は表記違いや別名ではなく、誤記です。ただし、人名・店名などの固有名詞に使うこともあるため、誤りと判断する前に前後の文脈を確認しましょう。

「マゼンタ」の由来と使用例

「マゼンタ」の由来は合成染料

「マゼンタ」の由来は合成染料フクシンです。世界最古の人工的な染料だと言われています。合成染料自体を「マゼンタ」と呼ぶこともあります。

「マゼンタ」の語源はイタリアの都市

「マゼンタ」の語源はイタリアの都市名です。都市マゼンタは、染料が発見(または商品化)された時に起きていた戦争で激戦地になりました。

マゼンタの戦いに勝利したフランス側の兵士が、赤紫色の服を着ていたことが名づけの理由とする説もあります。

「マゼンタ」は「色の三原色」のひとつ

「マゼンタ」は「色の三原色」のひとつです。他のふたつは「シアン」「イエロー」になります。絵の具やインクで使われていて、この3色を混ぜて他の色が作られます。光の三原色(レッド、グリーン、ブルー)とは別のため、混同しないようにしましょう。

日本では、分かりやすくするために「赤、青、黄が色の三原色」と説明することもあります。ただし、マゼンタは赤紫色のため、レッドとは差が大きい色です。

「色の三原色」にはシアンとイエローも

マゼンタ以外の「色の三原色」は「シアン」と「イエロー」です。「シアン」は明るい青色です。毒性が強い化学物質と名前は同じですが、色自体に危険はありません。名前はあまり表に出ませんが、爽快で開放的なイメージがあるためさまざまな場面で使用されます。

「イエロー」は鮮やかな黄色を意味します。基本的な色のため派生色が多いことが特徴です。例えば、金の印象がある「ゴールデンイエロー」、淡い色合いの「クリームイエロー」などです。

「マゼンタ」はプリンターのインクで有名

「色の三原色」は印刷物で用いられるため、家庭用プリンターでもよく採用されています。そのため「マゼンタ」はプリンターのインクとして有名になりました。

プリンターでは三原色に「黒のインク」を追加することが一般的です。また、メーカーによっては「ライトマゼンタ」「ライトシアン」を追加したプリンターを販売しています。

「マゼンタ」に似た色とその違い

「ピンク」はマゼンタと混同されやすい

「ピンク」や「濃いピンク」は、マゼンタと混同されやすい色です。「マゼンタ」が印刷関係以外ではあまり使わないことが原因だと推測できます。マゼンタとの違いは、紫みが弱くて淡い色だという点です。

本来のピンクは、ナデシコの花のように柔らかく淡い赤色を意味します。

「ワインレッド」はマゼンタより暗い赤紫

「ワインレッド」もマゼンタと似た色です。赤ワインのように暗い、紫がかった赤色になります。マゼンタよりも暗い色です。

「ローズ」は赤と赤紫の中間色

「ローズ」はバラの花のような赤色で、赤と赤紫の中間色と言われています。マゼンタより紫みが弱く、赤みが強い色です。

「マゼンタ」のスピリチュアルや心理的な効果

「マゼンタ」のスピリチュアルな意味は「慈愛」

「マゼンタ」にはスピリチュアルなパワーがあると信じられています。「慈愛」「慈悲」の意味があり、力強い愛情のエネルギーを感じられるようです。

「マゼンタ」の心理効果には良い悪いどちらもある

「マゼンタ」には良い・悪い両方の心理効果があります。良い効果としては、力強さや優しさ、気配りのイメージを与えます。

悪い効果は「人工的」「不自然」なイメージです。自然界ではあまり見ない色だと感じる人が多く、不快感に繋がることもあります。

まとめ

「マゼンタ」は色の三原色のひとつで、印刷関係以外ではあまり見ない色名です。華やかな色合いは人気があり、ファッション関係では「フーシャピンク」の別名がよく用いられます。身近な場所に「マゼンタ」がないか、探してみるのも楽しいかもしれません。

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