「鶸色」とはおめでたい色?カラーコードや由来・色言葉も紹介

「鶸色(ひわいろ)」とは、鳥が由来になった日本の伝統色です。おめでたい席に向いているとされていて、皇后陛下のドレスの色に使われていたこともあります。「鶸色」がどんな色なのかを、合う色やカラーコードとあわせて紹介しましょう。

「鶸色」とはどんな色?

「鶸色」とは「明るく黄が強い黄緑色」

「鶸色(ひわいろ)」とは「明るく黄が強い黄緑色」を意味します。人によっては黄緑ではなく黄色と表現する人もいるほど、黄の印象が強い色です。他にも「つよい黄緑色」や「黄がちの黄緑色」と表現されることもあります。

「鶸色」のカラーコード・RGB

「鶸色」の代用的なカラーコードは「#D6D000」、RGBは前から「214、208、000」です。他にも「#d7cf3a」「215、207、58」や「#c4bc3c」「196、188、60」などとされることもあります。

カラーコードとRGBは、どちらも色を「赤」「緑」「青」の強さで表現しています。カラーコードは16進法表記、RGBは10進数表記です。

「鶸色」の合う色は「薄紫」「赤」

「鶸色」には「薄紫」が合うと言われています。鶸色のような緑系統と紫系統の色の組み合わせは人気で、着物を重ねる襲(かさね)にもよく採用されます。

他に鶸色に合う色は「赤」です。鶸色は「赤」を引き立たせるという意見もあります。赤い小物や化粧をきれいに見せるために、鶸色の服を着るのもよいでしょう。他にも、補色である「紫みのある青」も相性が良い色です。日本の伝統色で近い色は「瑠璃色」になります。

「鶸色」の色言葉は「勝負」「好機」「直観」

「鶸色」の色言葉は「勝負」「好機」「直観」です。9月24日の誕生色(バースデーカラー)にも選ばれています。色占いによると、性格は「しきたりを打破して、突進する情熱家」が多いと言われています。

「鶸色」はなぜおめでたい色?由来・使用例

「鶸色」はおめでたい席に向いている

「鶸色」はおめでたい席に向く色だとされます。「華やかで、輝いているように明るい色のため」「品があると思う人が多い色のため」というのが理由です。

ただし、色の由来はあくまで鳥の羽の色です。「おめでたい席じゃないと使ってはいけないのでは」と心配する必要はありません。

「鶸色」の由来はスズメ目の小鳥「鶸」

「鶸色」の由来は、スズメ目の小鳥「鶸(ひわ)」です。冬を越すために日本へやってくる渡り鳥のため、日本では冬鳥だと扱われます。現在では「紅鶸(べにひわ)」「河原鶸(かわらひわ)」も含んでいますが、本来は「真鶸(まひわ)」だけを意味する名前だったようです。

鎌倉時代や室町時代から使われている色だと考えられていますが、流行したのは江戸時代になります。女性人気が高い色でした。

「鶸色」の作り方は「黄蘗と藍の重ね染め」

「鶸色」の作り方は「黄蘗(きはだ)と藍の重ね染め」です。薄い藍で下染めしたあと、黄蘗を用いて染め出しました。黄蘗ではなく苅安(かりやす)が使われることもありました。

「鶸色」は季節を問わず楽しめる

由来になった鳥は冬鳥ですが、「鶸色」は季節を問わず使用される色です。明るく爽やかな色のため、春・夏に使っても違和感がありません。

鶸色を含む黄緑は体感温度に影響を与えない中性色であることも、季節を問わず使いやすい理由と言えます。寒い時期でも暑い時期でも、不快に感じる人は少ないでしょう。

「鶸色」に似た色と違い

「鶯色」は鶸色よりくすんだ黄緑色

「鶯色(うぐいすいろ)」は、鶸色よりくすんだ黄緑色です。鶸色と同じく鳥の羽根が由来になった色で、鶯のような暗い黄緑色を意味しています。

色の定義よりも明るい爽やかな黄緑色が「鶯色」として用いられることがあります。春のイメージの影響を受けて、色味が勘違いされているようです。

「萌黄色」は緑が強い黄緑色

「萌黄色(もえぎいろ)」とは、緑が強い黄緑色です。若木の葉の色のようなみずみずしい色のため「若さ」「生命力」をイメージする人が多い色です。

同じ読み方で漢字表記が違う「萌木色」「萌葱色」もあります。「萌黄色」と比べると、「萌木色」は青みがかった色、「萌葱色」は濃くて暗い色です。

「鶸萌黄」は鶸色と萌黄色の中間

「鶸萌黄(ひわもえぎ)」は鶸色より緑が強く、萌黄色よりは緑が弱くて黄みが強い黄緑色です。二色の中間色と言えるでしょう。

江戸時代から使われている色名だと考えられています。その頃の書物によると、「鶸萌黄」と呼ばれる前は「浅みどり」という色名でした。

「鶸茶」は茶色に近い黄色

「鶸茶(ひわちゃ)」は茶色に近い、緑がかった黄色です。「茶色がかった鶸色」と説明されることもあります。

江戸時代に流行していて、特に男性人気が高い色でした。

「紅鶸」はやや紫がかった紅色

「紅鶸(べにひわ)」とは、やや紫がかった紅色です。鶸の仲間の紅鶸(べにひわ)という小鳥の頭頂部の色が由来になった色です。

紅鶸は全体的には灰褐色や白の羽根でおおわれていますが、頭頂部などの一部だけ鮮やかな紅色になっています。

まとめ

「鶸色」は黄が強い黄緑色で、明るく品がある印象が強いことからおめでたい席に向いています。ただし、由来はあくまで鳥の羽根の色です。普段使いしても問題ありませんし季節も問わないため、使いやすい色だと言えるでしょう。