「小寒」はいつ?どんな日?2022・2023の日付と大寒との違いも

「小寒」は季節の呼び方のひとつですが、「小寒」とは具体的にはいつをいうのでしょう。「小寒」の日付をはじめ、意味や定義、「小寒」に食べるとよいとされるものについて解説します。また、「小寒の候」など時候の挨拶としての使い方や「小寒」と年賀状のマナー、「大寒」との違いについても解説します。

「小寒」はいつ?

「小寒」とは二十四節気の23番目

「小寒」とは二十四節気のひとつです。二十四節気とは一年を四季にわけ、さらにそれを6つにわけた暦で、それぞれに季節を表す語が付けられています。「小寒」は二十四節気の23番目、冬に位置します。

二十四節気には太陽黄経の角度による定義があり、「小寒」はこの黄経が285度の日と定義されています。

2022年は1月5日、2023年は1月6日

2022年の「小寒」は1月5日でした。来る2023年の「小寒」は1月6日で、例年1月5日頃と覚えておくとよいでしょう。また、期間を差して「小寒」という場合は、大寒の前日までを差します。2023年の「大寒」は1月20日なので、1月6日から1月19日までが「小寒の期間」ということになります。

「小寒」の意味とは?

「小寒」は本格的な冬の寒さが始まる時期

「小寒」は暦の上では冬の寒さが厳しくなる時期の始まりを意味します。一年のうちでも最も寒さが厳しくなる時期がこれからはじまる、というのが「小寒」です。

「小寒」は「寒の入り」とも呼ばれる

「小寒」は「寒の入り」とも呼ばれ、これは「小寒」から節分までを「寒(かん)」と呼ぶことに由来します。「寒」の時期に入る日だから「寒の入り(かんのいり)」というわけです。

「小寒」は寒中見舞いの時期でもある

「小寒」は寒中見舞いを出す時期でもあります。「寒中見舞い」とは寒さが厳しい時期の挨拶状で、喪中のために年賀状を控えた人や年賀状の返事として出す人も多いです。特に年賀状の返事が遅くなった場合、「小寒」以降は寒中見舞いとするのがマナーです。

なお、寒中見舞いのマナーでは「小寒」から立春までに出すのが適切とされています。

「小寒の候」など時候の挨拶に使う例

「小寒」の時期には「小寒の候」や「小寒の砌」などといった時候の挨拶が用いられます。

例文

拝啓 小寒の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

一般に「大寒」の前日までは「小寒の候」という挨拶語が使用できます。先述の寒中見舞いよりも期間が短い点には注意が必要です。

「小寒」と「大寒」の違いとは

「大寒」とは「冬を締めくくる時期」

「大寒」とは二十四節気のうち、「冬を締めくくる時期」を意味します。二十四節気は立春からはじまり、この「大寒」が24番目に位置します。太陽黄経が300度になった日が「大寒」です。

「大寒」は一年のうちでも寒さが最も厳しい時期ですが、「大寒」が終わると春の始まりである「立春」につながります。2022年の「大寒」は1月20日、2023年も同じく1月20日が「大寒」です。

「小寒」と「大寒」の時期を合わせて「寒の内」

「小寒」が「寒の入り」と呼ばれることは先述しましたが、「小寒」と「大寒」を合わせて「寒の内(かんのうち)」と呼びます。「小寒+大寒」の時期を「寒」と呼び、「大寒」が終わることは「寒の明け」とも呼ばれます。

「小寒」の食べ物・過ごし方

1月7日は七草粥を食べる日

「小寒」にこれといった行事食があるわけではありませんが、「小寒」の時期は七草粥を食べる風習がある1月7日が含まれます。

1月7日にはセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの七草を用いた七草粥を食べ無病息災を願うという風習があります。年末年始のご馳走で弱った胃腸を労わるという意味もあるようです。

「小寒」の時期はふぐが美味しい季節

「小寒」の時期はふぐが美味しい時期としても知られています。産卵前で脂がのったフグが手に入る時期で、特に「てっさ」ではフグならではの弾力のある歯応えが楽しめるようです。

「寒仕込み」が行われるのもこの時期

「寒仕込み」とは手が切れるほどに冷たい「寒の水」を使って仕込むことを意味し、酒・味噌・醤油などに用いられます。「寒の水」は単に冷たいだけでなく、古くは清らかで霊力があると考えられていました。寒さで雑菌が繁殖しにくく、発酵がゆっくり進むので味に深みをもたらすことから「寒仕込み」は美味しさの代名詞でもあるようです。

まとめ

「小寒」とは二十四節気のひとつで、これから本格的に厳しい寒さが始まることを意味します。例年1月5日頃にあたる「小寒」は、年賀状から寒中見舞いに切り替える時期でもあります。

「小寒」は寒の入りとも呼ばれ、「小寒」とその後に続く「大寒」を合わせて「寒の内」と呼びます。「小寒」にこれといった行事食があるわけではありませんが、「小寒」の時期は七草粥と重なります。寒さが厳しくなる時期なので体を労りながら過ごすのもよいかもしれません。