「モスグリーン」とは苔のような暗い黄緑色のことです。日本では「苔色」と呼ばれていますが、「カーキ」との違いがわからない人もいるでしょう。
この記事では、「モスグリーン」の意味やカラーコード、合う色を紹介します。くわえて、風水や色彩心理学における「モスグリーン」の性質も紹介しましょう。
「モスグリーン」の意味とは?
「モスグリーン」の意味は「暗い黄緑色」
「モスグリーン」とは「灰色を帯びたような黄緑色」を意味します。一般的な緑色と比較すると暗く、落ち着いた印象を与えます。
「モスグリーン」のカラーコードは「#667534」
「モスグリーン」のカラーコードは「#667534」です。カラーコードとはWeb上で使われる用語のことで、シャープと6桁の16進数により色を表します。ちなみに、「モスグリーン」の類似色には、「草色(#7B8D42)」や「グラスグリーン(#737C3E)」が当てはまります。
「モスグリーン」の補色は「アイオライト」
「モスグリーン」の補色は「アイオライト」や「パンジー」です。どちらも紫色を帯びた地味な青色で、モスグリーンの色味を目立たせてくれます。
「モスグリーン」に合う色は「白」
「モスグリーン」に合う色は「白」です。暗い緑に明るい白が映え、落ち着きのある印象を与えます。また、「黒」や「グレー」などの暗い色味と合わせると統一感があります。コーデの参考にしてみるとよいでしょう。
「モスグリーン」の由来とは?
「モスグリーン」の由来は苔の色
「モスグリーン」は「苔」に由来します。モスグリーンがもつ暗い黄緑色が、地面や岩に生える苔の色に似ていることから「モスグリーン(苔のような緑)」と名付けられました。
「モス(苔)」は色名として度々使われており、緑がかった灰色の「モスグレー」や、暗い黄色の「モスイエロー」などもあります。
「モスグリーン」はネイルやコートの色でも人気
「モスグリーン」はネイルやコート、財布の色としても人気を集めています。落ち着いた色味が好まれる秋冬ファッションに取り入れることが多く、洗練された大人な印象を与えます。
また、白や黒などのシンプルな色味から、ピンクやイエローなどのカラーアイテムとも相性がいいため、合わせやすいのも特徴です。
モスグリーンの財布は風水における開運カラー
風水では、モスグリーンの財布が開運アップに繋がるといわれています。モスグリーンを含む暗い緑色は風水で「草木が生い茂ること」を意味し、「安全」や「再生」を表します。モスグリーンの財布を持つとお金が出ていかないだけでなく、使ったお金が戻ってくるとも言われているのです。
色彩心理学ではマナーに厳しい人が好む色
色彩心理学によると、「モスグリーン」を好む人はマナーに厳しい傾向があるといわれています。緑色には「安定」や「調和」などの性質があり、それらを好む平和主義であるがゆえ、マナーを守らず調和を乱す人に厳しくなるようです。
「モスグリーン」と「カーキ」の違いとは?
「カーキ」とは「薄い茶色」のこと
「カーキ」の意味は「黄色を加えたような薄い茶色」です。ペルシャ語で「土埃」を意味する「Khak(カーク)」が語源で、名前のとおり土埃のような色味をしています。しかし、ファッション業界では「くすんだ緑色」を指し、本来とは異なる色味をカーキと呼びます。
これには、カーキが軍服に使われていた過去が関係しています。当初は薄い茶色のカーキを軍服として使用していましたが、迷彩柄が登場したことでくすんだ緑色がカーキだと間違われるようになりました。カーキの本来の色味は「薄い茶色」であるため、混同しないようにしましょう。
「モスグリーン」と「カーキ」の違いは色の濃さ
「モスグリーン」は「暗い緑色」、「カーキ」は「薄い茶色」を表すため、そもそもの色が異なります。一方で、ファッション業界などではカーキを「くすんだ緑色」として扱うこともあります。
そんなときは、色の濃さで2つを判別しましょう。同じ緑系の色ではあるものの、モスグリーンのほうが濃く暗い色味で、カーキは薄暗くくすんだ色味として扱われます。
「モスグリーン」の日本語表現と英語表現
「モスグリーン」は日本語で「苔色」
「モスグリーン」の日本語表現は「苔色」です。江戸時代から染め物の色として「暗い黄緑色」が使われているものの、「苔色」という呼び名はありませんでした。「苔色」と呼ばれ始めたのは明治以降で、昭和20年代には流行色になっています。
「モスグリーン」は英語で「Moss green」
「モスグリーン」の英語表現は「Moss green」です。「Moss」が「苔」、「Green」は「緑」をそれぞれ意味します。
まとめ
「モスグリーン」とは「暗い黄緑色」を意味します。苔のような緑色であることから「モスグリーン」と呼ばれ、日本では「苔色」の名で親しまれています。似た色として「カーキ」が挙げられますが、本来の色味はまったくの別物であるため注意しましょう。
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彼女はモスグリーンのジャケットを羽織っていた。
手元にはモスグリーンのネイルが輝いている。