「小雪」とはいつのこと?意味と特徴、旬の食べ物や見頃の花も紹介

「小雪」とは二十四節気の一つで第20節目にあたり、四季では冬に分類されます。では「小雪」は実際にはいつからいつまでの時期を指すのでしょうか?この記事では言葉の意味や「小雪」の時期の特徴について解説します。また、この時期に旬を迎える食べ物や見頃の花についても紹介しますので是非参考にしてください。

「小雪」とは何?

「小雪」は二十四節気の第20節目

「小雪」は二十四節気の第20節目にあたり、「しょうせつ」と読みます。二十四節気は1年を”春夏秋冬”の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに等分したものです。中国の戦国時代の頃にできたものが日本に伝わり、季節の移り変わりを正確に知る目安として農作業で役立てられてきました。

「小雪」は”冬”の2番目の節気にあたります。

2023年の「小雪」は11月22日~12月6日

「小雪」の時期は例年11月22日頃から12月6日頃ですが、毎年同じではありません。これは、太陽暦が1年を365日としているのに対して地球の公転周期は365.25日弱であることと、二十四節気は太陽の軌道(黄道:こうどう)を24等分しているため誤差が生じるからです。

このため二十四節気は1日~4日程度のずれが生じます。2023年の「小雪」は11月22日から12月6日です。

「小雪」の意味は?

「小雪」の意味は「わずかに雪が降る時期」

「小雪」には「わずかに雪が降る時期」という意味があります。この時期、おもに北日本の山などでは雪が降り出しますが、それほど雪の量は多くないことからこう呼ばれるようになりました。 江戸時代に太玄斎(たいげんさい)が記した暦の解説書「暦便覧」では「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と説明されています。

「小雪」の次の二十四節気は「大雪」

「小雪」の次の二十四節気は「大雪(たいせつ)」です。この頃には平地でも雪が降り出すところも多く、山は雪で覆われるようになります。

「小雪」は、本格的な雪の到来に備える時期と考えてよいでしょう。

「小雪」の時期の特徴は?

「小雪」の時期は昼と夜の寒暖差が大きい

「小雪」の時期は冬の始まりではあるものの、昼間はそれほど冷え込むことはなく、日によっては暖かい気候になることがあります。このような気候のことを、春に例えて「小春日和」と呼んでいます。

ただ、夜にかけて気温が下がることが多いため、体調を崩さないように注意する必要があります。外出の際には上着やストールなどを持参し、防寒対策を行いましょう。また、空気が乾燥しやすくなるため、風邪のウイルスを吸い込みやすくなる恐れも。肌荒れやかさつきといった肌トラブルへの対策にも気を配りたい時期です。

「小雪」はお歳暮の準備をする期間

「お歳暮」は、1年の終わりにお世話になったお礼や感謝の気持ちを込めて、親戚や友人、取引先などに贈るものです。一般的には12月の上旬から12月20日頃までに贈るとされています。

「小雪」の時期にはお歳暮の商品選びや配送方法を検討し、準備をするとよいでしょう。

「小雪」の時期に旬を迎える食べ物は?

「みかん」

「小雪」の時期に旬を迎える食べ物のひとつが、果物のみかんです。小型の柑橘類を総称して”みかん”とよぶものの、一般的には収穫量の多い温州みかんのことを指します。

旬を迎えたみかんは栄養価が高く、風邪予防にも効果的。代表的な栄養素にはビタミンCが挙げられ、肌荒れにも効果があるとされています。また果肉の袋にはペクチンが多く含まれており、便秘改善の作用も期待できます。

「ほうれん草」

ほうれん草も「小雪」の時期に旬を迎えます。全国各地で栽培され、通年店頭で見かけますが本来の旬は11月から1月にかけての冬。この時期に収穫されるほうれん草は色が濃いものが多く、栄養分も豊富で甘みがあります。

特に多く含まれているのは、免疫力に関わるβカロチンやビタミンC。寒さが増し風邪をひきやすくなるこの時期に摂るのがおすすめです。また、鉄分も豊富に含まれています。

「小雪」の頃に咲く花は?

「シクラメン」

サクラソウ科の多年草である「シクラメン」は、日本の冬を代表する花の一つです。花の色には赤や白・紫色・ピンクなどがあり、八重咲きや花びらがフリル状になったものなど形も様々。11月になると開花した株が店頭に並び始め、お歳暮などのギフトとしても好まれます。

シクラメンの花ことばは「遠慮」「内気」「はにかみ」です。英語では「Cyclamen」と表し、語源は球根が丸い形をしていることにちなんでギリシア語の”kuklos(円の意味)”に基づきます。

「サザンカ」

「サザンカ」も、「小雪」の時期に見ごろを迎える花のひとつです。サザンカは日本原産の花で、「山茶花」と書きます。濃い緑の葉に鮮やかな赤やピンク、白などの花を咲かせるのが特徴。冬の庭先に彩りを与えてくれます。

サザンカの花言葉は「ひたむきさ」「困難に打ち勝つ」です。また俳句にも用いられ、冬(初冬)の季語として使うことができます。

まとめ

「小雪」は二十四節気の第20節目にあたり、例年11月22日頃から12月6日頃です。「わずかに雪が降る時期」という意味があり、冬の始まりではあるものの、昼間は日によっては暖かい気候になることがあります。ただ、夜にかけて気温が下がることが多いため、体調を崩さないように注意する時期だといえます。