「ヴィクトル・ユーゴー」とは?代表書籍や名言をご紹介

ヴィクトル・ユーゴーは著名な文豪で、著作を原作とした映画や舞台作品として数多くリメイクされています。しかし原作がかなりの長編作品であるためか、読んだことがあるという方はあまりおられないようです。今回は、ヴィクトル・ユーゴーはどのような人物であるかを解説し、書籍『レ・ミゼラブル』や名言も合わせて紹介します。

「ヴィクトル・ユーゴー」とはどんな人?

「ヴィクトル・ユーゴー」とは政治もできる小説家

「ヴィクトル・ユーゴー」とは、フランスロマン主義の詩人・小説家として知られていますが、フランス第二共和政時代には政治家としても活躍した人です。

1825年には弱冠23歳で、ナポレオン・ボナパルトが制定したレジオンドヌール勲章を受章するなど早くから才能を開花させ、政治活動においては死刑廃止や教育改革、社会福祉などに取り組みました。

1959年から1965年まで発行された5フラン紙幣には、ヴィクトル・ユーゴーの肖像画が採用されています。

「ヴィクトル ユーゴー」は亡命も体験

1848年に大統領となったルイ・ナポレオン(ナポレオン3世)はクーデターを起こし、反対派への弾圧を開始した。このときヴィクトル・ユーゴーは弾圧対象となったため、ベルギーへ亡命します。

1870年の普仏戦争でフランスが敗北してナポレオン3世は失脚したことにより、ヴィクトル・ユーゴーは19年ぶりに祖国の土を踏むことになりますが、亡命中の1862年にヴィクトル・ユーゴーは60歳で名著『レ・ミゼラブル』を出版したのです。

「ヴィクトル・ユーゴー」が世界最短の手紙を出す

世界最短の手紙は、ヴィクトル・ユーゴーが出したものです。『レ・ミゼラブル』の売れ行きを心配したヴィクトル・ユーゴーは出版社に「?」と書いた手紙を送り、その返事として出版社から「!」と書かれた手紙が届きました。

『レ・ミゼラブル』は出版後あっという間に完売となったそうで、手紙の意味は「売れ行きはどう?」「絶好調です!」ということでした。これが有名な、世界最短の手紙です。

「ヴィクトル・ユーゴー」とは恋多き男

ヴィクトル・ユーゴーは20歳で結婚し、4人の子供にも恵まれましたが、妻が親友と不倫関係に陥ってしまいます。そんなとき、ヴィクトル・ユーゴーの書いた戯曲がきっかけで女優のジュリエット・ドゥルーエと出会って恋に落ち、その後50年以上を共に過ごしました。

この期間中もヴィクトル・ユーゴーは相変わらず恋多き男でしたが、ジュリエット・ドゥルーエに幾度となく美しい詩を捧げ、ブルターニュやノルマンディーのほかベルギーや北フランスをともに旅しました。

ヴィクトル・ユーゴーの『ライン河幻想紀行』は、ふたりでライン河沿いを旅したことが元ネタとなって著されたものです。

「ヴィクトル・ユーゴー」は国葬となった文豪

帰国後もヴィクトル・ユーゴーは、活発に執筆活動を続けます。1878年にはパリの居宅がある通りが「ヴィクトル・ユーゴー通り」と改名されるなど国民的作家となりましたが、1885年5月22日に83年の生涯を閉じました。

葬儀は国葬で行われ、文豪としてパンテオンへ埋葬されてから後も数多くの著作が出版され続けました。

「ヴィクトル・ユーゴー」の有名な書籍とは?

ヴィクトル・ユーゴーの代表作は『レ・ミゼラブル』

『レ・ミゼラブル』は、ヴィクトル・ユーゴーが1862年に執筆したロマン主義フランス文学の大河小説で、彼の代表作といえる作品です。日本では、黒岩涙香(くろいわるいこう)によって翻案された『噫無情(ああむじょう)』としてよく知られています。

『レ・ミゼラブル』は大長編の大河小説ですが、ミュージカルや映画などで上演・公開される場合は時間の都合でかなり圧縮、あるいは大幅にカットされることが多いようです。

主人公が改心するきっかけとなった銀の燭台のエピソードが特に有名で、この部分だけをテキストにまとめたものが学校の授業で使用されたり、児童向け書籍として出版されたりしています。

映画にもリメイクされる『ノートルダム・ド・パリ』もヴィクトル・ユーゴーの代表作

1831年に出版された『ノートルダム・ド・パリ』は、『レ・ミゼラブル』と並ぶヴィクトル ユーゴーの代表的な作品で、全11編からなる長編小説です。

『ノートルダム・ド・パリ』は映画だけでなく、オペラ・バレエ・ミュージカルなどの舞台作品として何度もリメイクされています。大長編小説である『ノートルダム・ド・パリ』は、大胆なアレンジや翻案が施され現代も新鮮で愛される作品として生き続けているのです。

「ヴィクトル・ユーゴー」の名言とは?

ビジネスに役立つヴィクトル・ユーゴーの名言紹介

数あるヴィクトル・ユーゴーが発したといわれている名言のなかから、ビジネスに役立ちそうなものを選んで紹介します。

人は強さに欠けているのではない。意志を欠いているのだ。

第一歩は何でもない。困難なのは、最後の一歩だ。

未来にはいくつかの名前がある。意志薄弱な者はそれを不可能と呼び、臆病者は未知と呼ぶ。しかし勇敢な者はそれを理想と呼ぶ。

世界中のすべての軍隊よりも強いものが一つだけある。それは時にかなって生まれた発想である。

毎朝、その日の行動計画を立て、それを実行する者は、多忙な人生の中で迷路に迷い込んでも出口につながる「魔法の糸」を手にしている。

 

まとめ

ヴィクトル・ユーゴーはどのような人物であるかの解説に加え、書籍『レミゼラブル』や名言も合わせて紹介しました。

ヴィクトル・ユーゴーは政治家としても活動し、亡命も体験した行動派です。また恋愛体験も多く、これらの幅広い活動や体験が著作に厚みと力強さを加え、時代を超える普遍性の元となっているようです。