「4月1日」はエイプリルフールとして知られていますが、「新元号(令和)の発表」や「500円硬化の発行」がされた日でもあります。また、年度初めということもあり、トレーニングの日やストラップの日などさまざまな記念日にもなっています。
この記事では、過去に4月1日に日本や海外で起きた出来事や記念日の他に、4月1日が誕生日の有名人や花言葉も紹介します。
「4月1日」に日本で何が起こったの?
「4月1日」は新元号”令和”が発表された日
現在使われている元号「令和」は2019年(平成31年)4月1日に発表されました。125代天皇の明仁天皇が生前退位されて、新天皇として徳仁(なるひと)天皇が即位されることに伴い、新しい元号になりました。
「令和」は万葉集の歌32首を引用した元号で、日本の古典である国書から選定された初めての元号として注目されました。
「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められています。
「4月1日」は500円硬貨が発行された日
500円硬貨は1982年(昭和57年)4月1日に発行されました。それ以前は、500円紙幣が使われていましたが、500円紙幣の使用頻度が高く傷みやすいため硬貨に変更されました。
偽造防止のため、2019年4月に材料、厚み、デザインの違う新しい500円硬貨が発行されることが発表されたのですが、コロナウイルス感染症のため硬貨の製造機器の改修作業に影響することから、発行時期は未定になっています(2021年3月現在)。
「4月1日」は琉球政府の創立記念日
沖縄にあった琉球政府は1952年4月1日に発足して、沖縄が本土復帰するまでの1972年まで続きました。
琉球政府は、米軍統治下の沖縄で沖縄住民による行政機関でした。アメリカ大統領が任命した高等弁務官が民政府の長となって、司法・立法・行政の三権分立で構成されていました。
1972年5月に沖縄が日本に復帰すると、琉球政府は沖縄県庁に引き継がれました。
海外では「4月1日」に何が起こったの?
「4月1日」はパリ万国博覧会が開催された日
第二回パリ万国博覧会が1867年4月1日から10月31日まで開催されました。日本が初めて参加した国際博覧会がパリ万博あり、江戸幕府、薩摩藩、佐賀藩がそれぞれ出展しています。
幕府による飾馬(かざりうま)に乗る武者人形や、茶屋にいる3人の芸者がキセルをふかす光景など、日本文化がほとんど知られていない海外での万博では人気の展示となりました。
「4月1日」はアリューシャン地震が起こった日
1946年4月1日に、アメリカのアリューシャン列島でマグニチュード8.1の地震が起きました。この地震により津波が発生して、ハワイで甚大な被害を出しています。
この地震のときに初めて日本語の「津波」を語源とする「Tsunami」が使われて、国際語として現在でも使われています。
「4月1日」は何の日?
「4月1日」は”エイプリルフール”で嘘をついてもいい日
4月1日は「エイプリルフール」で、人を楽しませる嘘ならついてもいい日とされています。
エイプリルフールの由来はいろいろあり、インドの春祭りでのいたずらの習慣が由来とする説や、同じくインドで修業が終わる4月1日には嘘だったかのように迷いの境地に戻ることが由来とする説もあります。ほかにも、フランスで1564年にシャルル9世が1月1日を新年にしたことに反発して、旧来の新年である4月1日を「嘘の新年」としてバカ騒ぎをしたことが由来という説もあります。
どの説が正しいのかはわかりませんが、4月1日をエイプリルフールにしている国は日本だけでなく世界中にあります。
「4月1日」は年度初めの日
4月1日は学校の年度初めで、新学期が始まります。会計年度の初日と合わせて学校の年度初めも4月1日になりました。しかし学校の新年度が4月1日と定まる1900年以前には、9月に始まる学校もありました。
「4月1日」生まれの子供は早生まれ
4月1日生まれの子供がいつ入学するのかが話題になることがありますが、4月1日生まれの子供は早生まれなので、6歳になる誕生月が入学する月になります。なぜなら満〇歳が決まるのは誕生日の前日午後12時だからです。つまり、4月1日生まれの子供が満6歳になるのは3月31日なので、6歳になったその月に入学することになります。
苗字「四月一日」と書いて”わたぬき”
「四月一日」と書く苗字があるのですが”わたぬき”と読みます。「わたぬき」と読ませる理由は、かつて旧暦の4月1日に冬服に詰められていた綿を抜く習慣があったからです。この習慣のために「四月一日」は”わたぬき”と読まれるようになりました。
「4月1日」はメーカーや事業団体が決めた気になる記念日
4月1日は年度初めということもあり、さまざまなメーカーや事業団体が記念日として定めています。そこで、その一部を紹介します。
「4月1日」生まれの有名人とは?
浄土真宗の開祖「親鸞」の誕生日
浄土真宗の開祖「親鸞」は1173年4月1日に生まれました。親鸞は比叡山で天台宗を学んだ後、浄土宗の僧である法然に師事します。越後に流されたのちに浄土真宗を開き、絶対他力の信仰と、悪人正機(あくにんしょうき)説を説きました。
「絶対他力」とは、南無阿弥陀仏と称えたり信心がなかったりしても阿弥陀の慈悲によって万人が救済されるという教えで、「悪人正機説」とは、悪人こそ救済されるという教えです。
参照:「悪人正機」の意味とは?唯円の『歎異抄』からわかりやすく解説
「オットー・フォン・ビスマルク」の誕生日
1815年4月1日に「オットー・フォン・ビスマルク」は生まれました。ビスマルクはプロイセン首相として軍事強化を行い、プロシア=オーストリア戦争と普仏戦争の両方の戦争に勝ち、ドイツを統一してドイツ帝国最初の宰相に選ばれます。ヨーロッパ外交の指導者として、フランスの孤立化を図るために三帝同盟やドイツ・オーストリア同盟などの政策を推し進めました。
参照:ドイツの歴史をざっくりと解説!ヒトラーとドイツの歴史教育も紹介
作曲家「セルゲイ・ラフマニノフ」の誕生日
1873年4月1日、ソ連(ロシア)で「セルゲイ・ラフマニノフ」は生まれました。作曲家、ピアニスト、指揮者としても活躍したラフマニノフは、ロシア革命を機にアメリカに移住します。
作品には交響曲、ピアノ協奏曲など数々あり、後期ロマン派として知られています。
「4月1日」の花言葉とは?
「4月1日」の花言葉は”精神の美”
「4月1日」の誕生花は「桜」で、花言葉は精神の美と優雅な女性です。日本の国花である桜が日本人の美しさを象徴しています。
「4月1日」のもう一つの花言葉は”真実の愛”
「4月1日」のもう一つの誕生花は「マーガレット」で、花言葉は真実の愛と信頼です。この花言葉は、ギリシャ神話に登場する情勢の守護神アルテミスのエピソードが由来しています。
「マーガレット」はアルテミスに捧げられた花だったのですが、そのアルテミスは処女神になるときに従者も処女でいることを誓わせました。しかし後になって恋人のところへ行くことを望む従者をアルテミスは許したことから、マーガレットの花言葉は真実の愛と信頼になったと言われています。
まとめ
4月1日は「令和」が発表された日であり、500円硬貨が発行された日でもあります。海外では、パリ万国博覧会が開催されて日本が初参加した記念すべき万博になりました。また、年度初めと言うことで、4月1日は記念日として使われることが多い日付です。