「六曜」の意味と読み方とは?縁起の良い順番・割り当て方も解説

カレンダーに書かれていることがある「六曜」は、結婚式をはじめとする冠婚葬祭を行う際に気にかけられています。「六曜」それぞれにはどんな意味があり、どういう順番でその日に割り当てられているのでしょうか。読み方も一緒に、「六曜」について簡単に解説します。

「六曜」とは?

「六曜」とは「暦注」のひとつ

「六曜(ろくよう)」は、「暦注(れきちゅう:暦に記載されるその日の運勢や日時、方位の吉凶などの事柄)」のひとつです。「六輝(ろっき)」や「宿曜(すくよう)」とも言います。

「六曜」には「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つの曜があり、日の吉凶を占う指標として使われています。

「六曜」の一覧と読み方

「六曜」の6つの曜には、「仏滅」以外、いくつかの読み方があります。簡単な意味と、読み方は次の通りです。

  • 先勝(急ぐことは吉)…「せんしょう」「せんかち」「さきかち」
  • 友引(友を引く)…「ともびき」「ゆういん」
  • 先負(平静を保つ日)…「せんぷ」「せんぶ」「さきまけ」「せんまけ」
  • 仏滅(万事凶)…「ぶつめつ」
  • 大安(万事大吉)…「たいあん」「だいあん」
  • 赤口(凶日)…「しゃっく」「じゃっく」「しゃっこう」「じゃっこう」「せきぐち」

それぞれの曜の詳しい意味は、後述します。

「六曜」は中国から日本に持ち込まれたもの

「六曜」は14世紀頃の鎌倉時代に、中国から日本に伝わったとされています。名称や解釈、順序などが少しずつ変化し、江戸時代後期に広く使われるようになりました。

「六曜」6つの曜の意味と読み方とは

「大安」の意味は「万事大吉」

「大安」は「たいあん」「だいあん」と読み、「大いに安し」「万事大吉」という意味があります。

六曜の中で最も吉の日とされており、何を行うにも吉で成功しないことはない日とされます。結婚式や結納、建前(上棟式)や自動車の登録日・納車日などに選ばれることが多い日です。

※「大安」の詳しい解説はこちら:
「大安」の意味とは?読み方や大安吉日とはどんな日かも紹介

「赤口」の意味は「凶日」

「赤口」は「しゃっく」「じゃっく」「しゃっこう」「じゃっこう」「せきぐち」と読み、「凶日」という意味があります。

古来より魔物がいる時間とされてきた「丑寅の刻(午前2時~4時)」の時間帯の六曜で、不吉な日とされています。特に祝い事は大凶で、「赤」という字がつくため、火の元や刃物など、死を連想させるものに気を付けた方がよい日とされます。

時間帯では正午が吉、朝夕が凶とされています。

※「赤口」の詳しい解説はこちら:
「赤口」とはどんな日? 意味や由来・してはいけないことを解説

「仏滅」の意味は「万事凶」

「仏滅」は「ぶつめつ」と読み、「万事が凶」という意味があり、六曜の中で最も凶の日とされています。

結婚式やお祝い事は避けた方がよい日とされますが、葬儀や仏事などの別れの日にはよいとされています。

「物滅」と書くこともできるため「物が一旦滅び、新たに物事が始まる」とされ、新しく物事を始めるには大安よりもよい日とも言われます。

※「仏滅」の詳しい解説はこちら:
「仏滅」とはどんな日?意味や、してはいけないことなどを解説

「先勝」の意味は「急ぐことは吉」

「先勝」は「せんしょう」や「せんかち」「さきかち」と読み、「急ぐことは吉」「先んずれば即ち勝つ」という意味があります。

なるべく早く事を済ませてしまう方が良い日とされており、午前は吉、午後は凶の時間帯とされます。

※「先勝」の詳しい解説はこちら:
「先負」はどんな日?意味と「先負」にしてはいけないことを解説

「友引」の意味は「友を引く」

「友引」は「ともびき」や「ゆういん」と読み、「友を引く」という意味があります。

友人を引き込む日とされているため、結婚式やお祝い事をする日にはよいとされますが、逆に葬儀や仏事などの凶事は避けた方がよい日とされています。

物事に勝負がつかない日とも言われており、朝夕は吉、正午は凶の時間帯とされます。

※「友引」の詳しい解説はこちら:
「友引」とは、どんな意味がある日?やってはいけないことも解説

「先負」の意味は「平静を保つ日」

「先負」は「せんぷ」や「せんぶ」「さきまけ」「せんまけ」と読み、「何事も控えめに平静を保つ日」「先んずれば即ち負ける」という意味があります。

午前は凶、午後は小吉とされており、急用や勝負事は避けた方がよい日とされています。

※「先負」の詳しい解説はこちら:
「先負」はどんな日?意味と「先負」にしてはいけないことを解説

「六曜」の順番とは

「六曜」の縁起の良い順番

「六曜」の縁起の良さは、一般的に以下の順とされています。一番良い日は「大安」で、一番悪い日は「仏滅」です。

  1. 大安(たいあん)
  2. 友引(ともびき)
  3. 先勝(せんしょう)
  4. 先負(せんぷ)
  5. 赤口(しゃっこう)
  6. 仏滅(ぶつめつ)

「六曜」は旧暦の各月1日から割り当てられる

「六曜」の順番は、旧暦の1月1日と7月1日に「先勝」を当て、そこから「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の順で以下のように割り当てられています。

1月1日 7月1日 先勝
2月1日 8月1日 友引
3月1日 9月1日 先負
4月1日 10月1日 仏滅
5月1日 11月1日 大安
6月1日 12月1日 赤口

旧暦の月が替わると、前日がどんな六曜だったとしてもリセットされ、その旧暦の月の1日に定められた六曜から再びスタートとなります。時々、「大安」の次の日にまた「大安」がきているような場合があるのは、こうした理由からです。

「六曜」には意味がない?

上記で述べたように、六曜は順番に繰り返されて暦に割り当てられているもので、「特に根拠がなく気にする必要もない」という考え方をする人も増えています。

しかし、特別な行事である冠婚葬祭のシーンではやはり六曜が気になるという人が多くいることも確かです。必要以上に気にすることはありませんが、いろいろな考え方があることも考慮していくとよいでしょう。

まとめ

「六曜」は「暦注」のひとつで、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つの曜があり、日の吉凶を占う指標として使われています。神経質になって気にし過ぎる必要はありませんが、冠婚葬祭や大きな行事、人生の節目となる日には念頭に置いて日程を決めてみても良いかもしれません。