「ヒラメ」と「カレイ」の違いと見分け方とは?味や値段も紹介

「ヒラメ」と「カレイ」は、とても良く似た姿をしています。目の位置で見分けられているようですが、必ずしも正解ではないようです。この記事では、「ヒラメ」と「カレイ」の違いと見分け方のほか、味や値段についても紹介しています。

「ヒラメ」と「カレイ」の違いとは?

「ヒラメ」と「カレイ」はともに「カレイ目」の魚

「ヒラメ」と「カレイ」は、生物学上の分類でともに「カレイ目」に分類される魚で、「ヒラメ」は「カレイ目ヒラメ科」、「カレイ」は「カレイ目カレイ科」です。

「カレイ目」の魚の主な特徴は、身体が薄く扁平なことと、両眼が左右いずれか一方に偏っていることがあげられます。このような「カレイ目」の魚の特徴的な体は、海底付近での生活に適応したものです。

なお、シタビラメは「カレイ目」ではありますが「ヒラメ科」ではなく、「ウシノシタ科」に属する魚です。

「ヒラメ」と「カレイ」は眼の位置が違う

「左ヒラメに右カレイ」といわれているように、「ヒラメ」と「カレイ」では眼の位置が異なっています。

一般的に「ヒラメ」は体の左側、「カレイ」は右側に眼が付いていることを指しているのですが、カレイの中にはヌマガレイという両眼が体の左側にある種類や、ボウズガレイのように左右の区別がない種類もいるのです。

また、両眼が左に寄った突然変異体のカレイも珍しくなく、必ずしも眼の位置で「ヒラメ」と「カレイ」を区別できるとはいえません。

「ヒラメ」と「カレイ」は口の構造が違う

「ヒラメ」と「カレイ」は食べるエサが異なるため、口の構造も違っています。「ヒラメ」は小魚やエビを捕まえて食べるため、大きな口と鋭い歯があります。

一方、「カレイ」は砂の中の小さな虫を食べるため、小さな口をしているのです。ただし例外もあり、ボウズガレイは大きな口と鋭い歯を持っています。

「ヒラメ」と「カレイ」は味が違う

「ヒラメ」と「カレイ」はエサの捕り方が違うため、肉質と味が異なっています。素早く動く小魚やエビを捕食する「ヒラメ」は、身が筋肉質で旨味が強いのです。一方あまり動かずにエサを捕る「カレイ」の身は脂質が多く軟らかくなっています。

「ヒラメ」が刺身や寿司ネタ、「カレイ」が煮付けや唐揚げにされることが多いのは、この肉質と味の違いによるものです。

「ヒラメ」は養殖がさかん

刺身や寿司ネタとして人気の高い「ヒラメ」は、さかんに養殖や栽培漁業が行われています。しかし一方の「カレイ」はあまり養殖が行われていません。

その理由は、両者の食性の違いにあります。「ヒラメ」は3年ほどで40cm程度に成長しますが、「カレイ」は成長が遅く出荷までに時間が掛かるのです。

さらに高い値段で取引される「ヒラメ」に対し、大衆魚とされる「カレイ」は安い値段で取引されることも加わり、あまり養殖は行われていません。

「ヒラメ」と「カレイ」の見分け方とは?

眼より口で見分ける方が確実

「左カレイに右カレイ」は「ヒラメ」と「カレイ」を眼の位置で見分ける方法ですが、眼が左にある「カレイ」は少なくありません。しかし、食性の違いによる口の形の違いによる見分け方は、眼の位置で見分けるより確実です。

大きな口と鋭い歯をしているのが「ヒラメ」で、おちょぼ口をしているのが「カレイ」と覚えておくとよいでしょう。

値段が高いのが「ヒラメ」で安いのが「カレイ」

「ヒラメ」と「カレイ」では、通常「ヒラメ」の方が高い値段が付けられています。「ヒラメ」が高級魚、「カレイ」が大衆魚といわれている理由は漁獲高によるもので、「カレイ」は「ヒラメ」の5倍以上も多くなっているのです。

これは旬の時期の影響が大きく、時期が限られている「ヒラメ」に対し、「カレイ」は種類によって旬の時期が異なっており、一年中獲ることができるためです。

「ヒラメ」と「カレイ」は近親関係?

「ヒラメ」と「カレイ」は海のカメレオン

「ヒラメ」と「カレイ」は、カメレオンのように体表の色を周囲に合わせて変えることができます。砂地などが反射する光の量を感じ、それに合わせて体表の黒色素胞を調節することによって体色だけでなく模様まで変化させるのです。

この変化は「ヒラメ」や「カレイ」が周囲の色を見ることで行われています。水族館の学習コーナーなどによくある、底が白黒に塗り分けられた水槽で、頭がある場所の色に合わせて体全体を変化させている様子が見られるかもしれません。

「ヒラメ」も「カレイ」も稚魚は普通の姿

「ヒラメ」や「カレイ」は平たい形で、両眼が体の片方に寄っていますが、いずれも孵化10日目ぐらいまでは普通の魚と同じように眼は体の左右にあり、海中を泳いで過ごします。

孵化25日を過ぎる頃から片方の眼が頭頂部を越えて反対側へ移動し始め、海底に横たわるようになるのです。40日目ごろになると、体色も眼がある側が黒く、ない側が白くなり、変態が完了します。

まとめ

「ヒラメ」と「カレイ」の違いと見分け方のほか、味や値段も紹介しました。見た目はそっくりで、どちらもおいしい「ヒラメ」と「カレイ」ですが、「ヒラメ」は高級魚、「カレイ」は大衆魚とされています。

見分け方としてよく言われる「左ひらめに右カレイ」は必ずしも正しくないため、口の大きさで見分けた方が確実です。