「女王」の意味とは?「王女」「女帝」との違いや類語・英語も紹介

「女王」といえば、英国のエリザベス女王が有名です。日本にも「女王」が存在しますが、西洋での意味合いとはかなり異なっています。また、文字の前後を入れ替えた「王女」の意味も日本と西洋では違っているのです。この記事では、「女王」の意味のほか「王女」「女帝」など類語との違いや、英語・外国語表現も紹介しています。

「女王」の意味とは?

「女王」とは女性君主のこと

「女王」とは女性君主のことで、よく知られている女王としては英国の君主、エリザベス二世があげられます。

1952年に父であるジョージ6世の崩御に伴い、25歳の若さで即位して以来、在位70年を数えるエリザベス女王は現在96歳で、英国史上最高齢かつ最長在位の君主となりました。なお「女王」の読み方は「じょおう」ですが、「じょうおう」と読むこともあります。

「女王」には王の妃という意味も

「女王」には王の妃という意味もありますが、この意味で用いられる言葉としては「王妃(おうひ)」の方が一般的です。

「王妃」は国王の正妃(せいひ・第一夫人のこと)ですが、この場合の王は君主、または諸侯の王を指します。なおヨーロッパ諸国では、国王の妃としての王妃と、女性君主である女王に対して同じ単語が用いられます。

日本での「女王」は天皇のひ孫以下の女性のこと

日本での「女王」とは内親王宣下のない皇族女子のことで、天皇陛下直系のひ孫以下の女子を指します(内親王とは、天皇の子と孫にあたる女性皇族のこと)。

現在、大正天皇のひ孫で昭和天皇の末弟・三笠宮様の孫にあたる方々が「女王」に該当し、5人おられます。なお「女王」への敬称は、「内親王」と同様に「殿下(でんか)」です。

「女王」はその世界での第一人者である女性のこと

「女王」は、その世界での女性の第一人者という意味もある言葉です。「歌謡界の女王」や「ミステリーの女王」などのように、特定の分野で人気・実力ともにNo.1の女性を指して用いられます。

なお、女性を指すものではありませんが、「果物の女王」と呼ばれるマンゴスチンや、「廃虚の女王」の異名を取る旧摩耶観光ホテルのような事例もあります。

「女王」と「王女」の違いとは?

「王女」とは王の娘のこと

「王女」は王の娘のことですが、王族の娘や女性のことを指しても使われています。スウェーデンのヴィクトリア王女は、カール16世グスタフ国王とシルヴィア王妃の第一子で、次期スウェーデン国王です。

なお、モナコ公国の君主は大公であるためその娘は公女となりますが、一般的には王女とも呼ばれています。

「王女」は日本での「女王」と同じ意味

現在の皇室典範以前、「王女」はもと皇族だった女性で内親王でなかった方のことを指していました。また、内親王の宣下を受けていない女性皇族という意味もあり、これは先に紹介した日本における「女王」と同じ意味です。

「女王」の類語

「女帝」とは女性君主のこと

「女帝」とは女性君主(皇帝・天皇・王)のことで、「女王」と同じ意味です。日本の天皇は男系男子が原則ですが、歴代126代天皇のうち8名(10代)が女帝でした。

日本における女帝は中継ぎ的な存在であるとともに男系女子であり、現在の女系天皇とは全く異なるものです。なお、「女帝」は権勢をほしいままにする女性を指しても使われます。

「皇女」とは天皇陛下の娘のこと

日本における「皇女(こうじょ・おうじょ・ひめみこ)」とは天皇陛下の娘のことで、孫ではない内親王を指した言葉です。

現行の皇室典範では、皇族以外の男性と結婚した皇女や女性皇族は皇族の身分を離れるよう定められています。なお、皇帝の娘のことも「皇女」といいます。

「姫」とは貴人の娘のこと

「姫」は、王家などに限らず高貴な家の娘に対して使われる呼称です。「姫リンゴ」のように小さくて可愛いものという意味を加えるために接頭辞的に使ったり、「歌姫」のように女性への美称として使ったりする用法もあります。また近世の上方では、遊女のことを「姫」と呼んでいました。

「女王」の英語や外国語表現

「女王」も「王妃」も英語では「queen」

「女王」の英語表現は「queen」で、「王妃」とも訳されます。エリザベス女王を英語で表すときには「queen」を頭に付けて、「Queen Elizabeth」となります。フランス語では「reine(レーヌ)」で王妃マリーアントワネットは「La reine Marie-Antoinette」です。

「女王」の英訳としては「empress」もありますが、帝国の「女帝」「皇后」という意味合いで用いられます。ちなみに韓国語で漢字表記の場合は「女王」となりますが、読み方は「ヨワン」でハングル表記は「여왕」です。

「王女」や「姫」は「princess」

日本では「女王」と「王女」は同じ意味で使われますが、西洋では「王女」や「姫」には「princess」という言葉があてられています。次期国王候補である「王子」の妻を指しても用いられている言葉です。

英国のダイアナ妃は「Princess of Wales(ウェールズ公妃)」の称号を持っていますが、この場合の「Princess」は「王女」ではなく、「君主の妃」という意味です。

まとめ

「女王」の意味とのほか、「王女」など類語との違いや英語・外国語での表現も紹介しました。西洋では「女王」の子供が世襲することもよくあります。一方日本の「女王」自身が天皇になることはなく、その子供が天皇になることもありません。このように「女王」という言葉は、国によって意味が大きく異なっているので注意が必要です。